第五十四話 邪炎その十八
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「余は倒れん。そして貴様等の力が尽きた時にだ」
「その時にか」
「我々を」
「倒す」
そうするというのであった。
「余の灰色の炎でだ」
「貴様はそこまで持つ」
「確実にか」
「そうだ、確実にだ」
それを確信している。だからこその余裕であった。
「だからこそ。勝つには余なのだ」
「そうだな。しかしだ」
「わかっているのはだ」
「貴様だけではない」
「我々もだ」
こう話すのだった。彼等もだ。
「だからこそだ」
「我等もこうしよう」
二人はここでもだった。それぞれ剣を一本にし鎌を再び巨大化させた。それでだ。
一点を見ていた。そこは。
額だった。神のその額を見てだ。そのうえでだった。
一気にだった。そこにだった。貫いたのであった。
そしてそこにだ。さらに。
全力を込めてだ。水を注ぎ込む。すると。
炎と水がぶつかり合いだ。これまでになく激しい蒸気を出した。しかしそれがやがて。
炎が消えていく。次第にだ。燃え盛る神の身体はだ。次第に炎を消してだ。そのうえで炎のない蜥蜴に変わったのであった。
身体は巨大なままだ。しかしだ。
そこにはもう炎はない。混沌の炎の神は倒れていた。
只の巨大な蜥蜴になった身体にだ。二色の炎が起こる。もうそれは止まらなかった。
違う炎に包まれながら。神は言った。二人に対して。
「弱点はわかっていたのか」
「いや、わかってはいなかった」
「それはな」
髑髏天使と死神は神の今の言葉は否定した。
「混沌の存在は俺達とは全てが違う」
「頭が弱点とは限らない」
「確かに。その通りだ、余にしてもだ」
神自身もだ。どうかと話すのであった。
「脳は腹にある」
「では頭にあるのはか」
「別のものか」
「頭には何もない」
そこにはだ。ないというのだ。
「だからここを攻められても何ともなかった」
「しかしだ。一点に攻撃を集中させてばだ」
「それだけで違う」
これがだ。二人の狙いだったのだ。
「それで貴様を倒した」
「そういうことだ」
「一気にか」
神もだ。ここで言うのだった。
「一気に攻めて余を倒したのか」
「そういうことになる」
「結論から言えばだ」
「そうか。わかった」
神の言葉は今では納得したものだった。
それでなのだった。神は炎に包まれながら話した。
「ではだ」
「去るか」
「そうするのだな」
「そうだ、去る」
まさにだ。その通りだというのだ。
「これで去る。これでな」
「では見送ろう」
「そうさせてもらう」
まずは髑髏天使と死神が述べた。
「貴様のその最期をな」
「今からな」
「それは何だというのだ」
神はだ。己の最期を見送ろうという二人に対して尋ねた。
「余の知らない
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