第五十四話 邪炎その十七
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分身に入った。水の球体と共に。
髑髏天使も死神も十体になっている。分けてからだった。それぞれの口でだ。神に対して言ってみせるのだった。そしてであった。
そのままだ。神に対して突進するのだった。
「来るか」
「防ぐなら防ぐでだ」
「やり方がある」
こう言いながらであった。
突進する。その中で彼等はまた言った。今度は魔神達への言葉だった。
「貴様等もだ」
「続くのだ、私達に」
彼等への言葉はこれであった。
「そしてそのうえでだ」
「神に突き進め」
「そしてか」
バジリスクが彼等の言葉を受けて述べた。その鶏冠のある八本足の蜥蜴の姿で。
「その身体を突き破れというのか」
「あの炎の身体をだ」
「そうするのだ」
こうだ。二人は魔神達に話す。
「そうすれば勝てる」
「だがそうしなければ勝てはしない」
「確かにな」
吸血鬼が二人のその言葉に頷いた。彼とてその光の中にいたままだ。
「このまま動かなければやがて敗れる」
「何時までも防げるものではない」
「ならばだ。全ての力を今のうちに使ってだ」
これが二人の考えだった。
「倒す」
「そうするべきだ」
「確かにそうじゃな」
バーバヤーガが二人のその言葉に同意して頷いた。
「このまま守っていてもじゃ」
「何にもならない」
「そういうことだ」
「ではじゃ」8
また話す魔神だった。そしてだ。
そのうえでだ。彼等もだった。
光の球体に守られたままだった。彼等も神に突っ込むのだった。
そのうえでだ。それぞれ体当たりを仕掛けるのだった。
光と炎が触れてだ。これまで以上に激しい熱と蒸気が起こる。だが。
そのダメージはだ。これまでの攻撃よりもだ。
威力があった。それは確かだ。
「むう」
「聞いているな」
「そうだな」
神が声をあげてだ。逆さ男とワーウルフがわかった。
「この攻撃の法がだ」
「ちまちまと攻撃をするよりはな」
「効果がある」
「光でちまちまとやるよりはな」
「そういうことだ」
髑髏天使もだ。体当たりを浴びせていた。彼は氷の球体になっている。
氷はだ。光よりもだ。
効果があった。それ以上のダメージを確実に与えていた。
蒸気がだ。さらに起こっていた。それが死神の体当たりでも同じだった。
神のダメージが次第に蓄積されていた。しかしだ。
まだ神はそこにいた。そうして言うのであった。
「そうするのもいいだろう」
「余裕だな」
「まだそう言えるのか」
「そうだ、言える」
その通りだというのであった。
「確かに余もダメージを受けている」
「それでもか」
「そうだ。貴様等の力が続くか」
彼が言うのはこのことだった。
「それだけの力を使い続けてだ」
「それはわ
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