第七話 九階その十二
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牧村は不意に無花果を言葉に出してきた。
「いいな、それは」
「あっ、無花果好きだったんだ」
「かなり好きだ」
珍しく強い肯定をしてみせた。
「あれはな」
「そう。じゃあそれも用意しておくよ」
「あと柿もいける?」
「蜜柑は?」
「そのどちらも好きだ」
やはり返事は肯定のものだった。
「どちらもな」
「結構果物好きなんだね」
「そういえば甘党だったっけ」
妖怪達はこのことを思い出した。
「この前言ってたしね」
「何だ、じゃあそれでいいんだ」
「ああ、それでな」
「わかったよ。無花果をまず用意して」
何にかけてもまずはこれであった。
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