第五十二話 死風その九
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「僕達も一緒にね」
「戦うとするかのう」
老婆の姿はあまり変わってはいないが石臼の上に乗った一つ目の老婆になっていた。バーバヤーガである。
「それではじゃ」
「はい、では」
百目が彼等をまとめてきた。
「共にあの神に」
「ええ、それじゃあね」
「行くとしよう」
九尾の狐とウェンティゴが応えてだった。他の彼等もだ。
神に対して向かう。そのうえでだった。
一気に突き進みだ。神に対して次々とその手や口から光を放ちだ。神に攻撃を仕掛けるのだった。
それを見てだ。髑髏天使が言う。
「神だけはあるな」
「そう言われますか」
「かなりの力だ」
こう百目に述べるのだった。彼はその百の目全てから光を放っていた。そうしてそのうえで神を撃っていた。そうしながら髑髏天使に応えるのだった。
「いい攻撃だ」
「しかしです」
「しかしか」
「貴方も見ているだけではありませんね」
これが髑髏天使への言葉だった。
「そうですね」
「その通りだ。俺もだ」
「そして私もだ」
髑髏天使だけでなく死神も応えたのだった。
「この神を倒す」
「この力で」
「他力本願ではないのですね」
「頼むのは己の力のみだ」
これは髑髏天使が今までの戦いで備えた考えである。
「だからこそだ」
「それで、ですか」
「そうだ。だからこそ」
「こうする」
髑髏天使は己の剣から雷を放ってそれで神を撃つ。死神はその鎌を一閃させてそのうえで炎を出してだ。神を撃つのであった。
神はそうした攻撃を受け続ける。しかしであった。
全く動じることなくだ。こう髑髏天使達に言うのだった。
「それが貴様等の攻撃か」
「余裕だな」
「如何にも。余裕だ」
その通りだとだ。死神に返す。
「この程度ではな」
「そう言うのだな」
「何度でも言うがな」
やはりその余裕は崩れない。
「私はこの程度では倒れはしない」
「そうか、それではだ」
「どうするというのだ」
「この程度ではというのならだ」
死神のその黒い目は光った。そうしての言葉だった。
「これまで以上に攻めるだけだ」
「それだけか」
「そうだ、それだけだ」
これが彼の言葉だった。そのうえでだった。
鎌を巨大化させた。その鎌に今度は氷を宿らせて一気に放った。
氷が神を撃つ。それを受けると神の巨体が一瞬だが揺れ動いた。それを見てだ。死神はそこに確かな手応えを感じていたのだった。
それでだ。彼は言った。
「完全な不死身の存在なぞいはしない」
「この神もだというのか」
「これまで既に多くの神を倒してきた」
他ならぬその混沌の神々をだというのだ。倒してきたというjのだ。
「だからこそだ」
「倒せるのだな、我を」
「百度の攻撃で駄目なら千度だ
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