第六十話 真の自由
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。
「ずっと御会いでしませんでしたから」
「最近は一緒にいることが多いじゃない」
「それは貴女もそうではなくて?」
「フン、口の減らない姫さんだね」
「口は減らなくても他のものは減りますからいいのでしてよ」
「それは一体どういう意味なんだい」
「体重でしてよ。貴女またお太りになられたようですよ」
「なっ、気にしていることを」
サフィーネの顔が嫌悪に歪む。
「まるで達磨のようでしてよ、本当に」
「達磨あ!?」
「ええ。コロコロして。可愛らしいですけれど」
「コロコロですってぇ!?」
「あ〜〜あ、完全に怒っちゃったよ」
チカが横で呟く。
「甘い顔をしれてばこの小娘!」
「何ですのこの大年増!」
「大年増ですってえ!?あたくしを捕まえて!」
急所を衝かれたのであろうか。さらに激昂してきた。
「あたくしはまだ二十一歳よ!」
「わたくしなんかまだほんの十八歳ですわよ」
「何でこのお姫様こんなに文法が変なのだろう」
「ところで二人共」
「はい」
「何でございましょうか、シュウ様」
「だから文法が変ですよ、モニカ」
シュウはそんな彼女を嗜めながら言った。
「そろそろですが」
「そろそろ」
「はい。神殿までね。宜しいですか」
「わかりました」
「それでは」
二人はそれぞれシュウの横についた。しかし彼はそれをよしとしなかった。
「いえ、今は待って下さい」
「どういうことですの?」
「今回私は単独で行動をとらせて頂きます」
「お一人で、ですか」
「ええ。何かとやることがありましてね」
そう言いながら思わせぶりに笑う。
「貴女達はマサキと小隊を組んで下さい。サフィーネにとってはいつものことですが」
「あの憎たらしいガキとですか」
「おい、聞こえてるぜ」
そこにマサキのサイバスターがやって来た。
「相変わらずだな、あんたも」
「フン」
サフィーネは彼から顔を背ける。
「あたくしは生憎年下は好みじゃありませんの」
「あっ、そういえばそうだったニャ」
それを聞いてクロが気付いた。
「マサキってまだ十七だったニャ」
「じゃあシュウとは四つ違いか」
シロがそれを聞いて言う。
「シュウは確か二十一だったから。サフィーネと同じ歳の筈ニャ」
「そうしてよ、華の二十一歳美貌も盛り」
「といってもあのファッションじゃあなあ」
「普通の男は逃げていくだけニャ」
「おーーーーほっほっほっほっほっほ、所詮子猫にはわかりませんわね、この崇高なファッションは」
「崇高かな」
「どう見ても怪しいお店の人だニャ」
シロとクロの言葉は続く。どうやらこの二匹とサフィーネのセンスにはかなりの差があるらしい。
「それでよ」
「あら、まだいたんですの」
「まだってなあ」
マ
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