第六十話 真の自由
[15/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
サンシローがそれを聞いて声をあげる。
「早く行かねえと。まずいぜ」
「ええ。既に宇宙に向かった貴方の仲間達は地上に戻ろうとしております。どうされますか」
「決まってるだろ、すぐに助けに行くぜ」
「ダカールをハマーンなんかに渡しちまったら大変なことにならあ。それにあいつ等が心配だぜ」
マサキだけでなく甲児までもが言った。
「すぐに行かねえと。シュウ、すぐに道を開きやがれ」
「言われなくともすぐに開きますよ」
「よしきた」
「待ってくれ、甲児君」
しかしここで鉄也が呼び止めた。
「どうしたんだよ、鉄也さん」
「俺達だけ言っても仕方が無い。戦艦も一緒でないと」
「おっと、そうか」
「一旦外に出よう。そして戦艦と一緒に地上に戻ろう。それでいいな」
「了解」
「じゃあすぐに外に出るか」
「よし」
こうして彼等は皆神殿から出て戦艦の中に入った。その前にネオ=グランゾンが立つ。
「それでは宜しいですね」
「はい」
「よくありませんわ」
しかしそれに異議を唱える者がいた。サフィーネであった。
「どうかしたのですか?」
「シュウ様、ここでお別れなのですか?」
「はい」
シュウはつれなくともとれる様子でそれに頷いた。
「また御会いできますよ」
「いえ、そうではなくて」
「何かあるのですか?」
「おおありですわ!あたくしも御一緒に」
「どうするつもりなんだよ」
「シュウ様とラ=ギアスに残って。そして」
「ああ、そっから先はもう言わなくてもわからあ」
マサキはこう言って話を打ち切った。
「一応本人の希望だけどよ、どうすんだ、シュウ」
「サフィーネ、できるなら貴女とモニカはロンド=ベルに残って下さい」
「何故ですの!?」
「今の私は単独行動に専念したいので。それに彼等にとって貴女達は貴重な戦力です」
「ですが」
「私のことは心配いりません。それに貴女には期待していますから」
「期待」
「はい。私の願いに応えてくれることをね。今は彼等のサポートをお願いします」
「シュウ様の御言葉でしたら」
「こういう時シュウって上手いニャ」
「本当だね」
「まあ今は静かにしてな、クロ、シロ」
「了解ニャ」
「それじゃ」
二匹はマサキの影の中に戻った。
「このサフィーネ、喜んで」
「わたくしもシュウ様の御言葉に従わさせて頂たく存じますわ」
「何でこの姫さん文法が変なのかなあ」
「これもう子供の頃からなのよ」
「セニアはおかしかないのにな」
「顔以外全然似てないってよく言われるわ」
「だろうな」
「それではそれで宜しいですね」
「了解させて頂きました」
「不本意ですけれど」
「ではそれではそろそろはじめますよ」
「はい」
こうして地上への道が開かれた。巨大な黒い穴が
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ