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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第六十話 真の自由
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「御主人様、ドカンとやっちゃって下さい」
「わかりました。それでは」
 また攻撃態勢に入った。その胸が黒く光る。
「縮退砲・・・・・・発射!」
 それで全てが終わった。ヴォルクルスは闇の中に消えた。最後の断末魔の言葉すらなかった。
『グオオオオオオオ・・・・・・』
 だがそれは違った。残留思念が最後の呻き声をあげていた。シュウはそれを聞き逃さなかった。
「どうですか、滅んだ気持ちは」
 そして涼しげな笑みを浮かべてこう問うた。
「自分が滅ぼされる気持ちは。また違うでしょう」
『おのれ・・・・・・』
 その声は呪詛であった。
『人間が・・・・・・神を滅ぼすなぞと・・・・・・』
「先程も言いましたが貴方は神なぞではありませんよ」
 シュウは涼しげな笑みのままこう返した。
「貴方は悪霊に過ぎません。悪霊は所詮神にはなれません」
『まだ言うのか』
「ええ、何度でも言いますよ。悪霊は神にはなれないと」
 そして顔を引き締めてから言う。
「神になれるのは人間ですから」
「人間が!?」
 その言葉にシンジが反応した。
「人間が神に」
「はい、その通りです」
 シュウはシンジの言葉に頷いてみせた。
「使徒もまた。そうした意味では同じだったのですけれどね」
「カヲル君も」
「そう。彼もそれはわかっているでしょうね」
 ここで彼は過去形を使わなかった。
「だからこそ一度は貴方の前から姿を消したのです」
「あの、シュウさん」
 アスカが彼の口調に気になり問うた。
「何か彼が生きているみたいな口調ですけれど」
「ええ、彼は生きていますよ」
 そしてシュウはそれを認めた。
「嘘・・・・・・」
「使徒もまた復活していましたね」
「はい」
 その通りであった。エヴァが再び起動させられたのはその為であったからだ。
「あの変態爺さんにやられてしまいましたけど」
「ふふふ、変態ですか」
 シュウは当然のようにマスターアジアも知っていた。
「これはまた手厳しい」
「あれを変態って言わなくて何で言うのよ。本当に人間なのかしら」
「ホンマアスカはあの人嫌いなんやな」
「嫌いって言うか常識外れ過ぎるから。使徒を素手で破壊するなんて流石に思いもよらなかったわ」
「まあそやけどな」
「あの人もあの人で人類の可能性の一つなのですよ」
「つまり修業を積めばなれるということですね」
「その通りです」
「どんな修業やったらああなるのかすっごく疑問なんだけれどね」
「けど。何か憧れるよね、あんなに強いと」
「素手でマシンを叩き潰すシンジっちゅうわけやな」
「もうそれじゃあ漫画ね」
「勿論シンジ君もそうなれる可能性はあります」
「本当ですか!?」
「って目輝かせてるし」
 アスカはもう完全に呆れていた。

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