第五十六話 邪魔大王国の最期(前編)
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ズマスパイラル!」
その胸を光が包んだ。そしてそこから放たれた光が一直線に突き進む。
「死ねえっ!」
「今だ、やれ!」
それを見てアマソが攻撃を命令する。だがそれはあえなく弾き返されてしまった。
「なっ!」
「すげえ」
オザワはそれを見て呟いた。
「これがジガンスクードの力なのか。これならいける」
そして全身に更なる力を込めた。
「いけええええええーーーーーーーっ、一撃で粉砕してやる!」
「グワアッ!」
一条の光がヤマタノオロチを貫いた。それで終わりであった。
「ヌウウ!」
アマソもまた致命傷を負っていた。彼は最後の力を振り絞って言った。
「ミマシ!我等が邪魔大王国を!」
そして炎の中に消えた。これでアマソも戦死した。
「何と、イキマとアマソが」
ミマシは戦友達の最後を見て驚きを隠せなかった。
「無念であっただろう」
長い付き合いであった。その間のことを思い出し項垂れる。
「だが御主等の死は無駄にはせん」
しかしそれはほんの僅かのことであった。
「その無念、見事晴らしてくれよう。行くぞ」
「ハッ」
そして周りの者に声をかけた。
「総攻撃じゃ。まず狙うわ」
目の前に奴がいた。
「鋼鉄ジーグじゃ!ヒミカ様の仇もまとめて討つぞ!」
「了解!」
それを受けてミマシのヤマタノオロチは動いた。全速力でジーグに向かって来る。
「来たな」
それはジーグからも見えていた。彼はまず後方にいる美和に顔を向けた。
「ミッチー、あれをやるぞ」
「ええ、わかったわ宙さん」
美和はそれに頷いた。そしてビッグシューターが動いた。
「マッハドリル発射!」
「よし!」
それを受けてジーグも跳んだ。
「マッハドリルセット!」
その両腕にマッハドリルを装着するとそのままヤマタノオロチに突進した。
「これでも喰らえっ!」
「ミマシ様、来ました!」
「火力を集中させよ!」
ミマシの指示が下る。だがそれより先にジーグは突進していた。
そしてそのドリルでヤマタノオロチを刺し貫いた。これでミマシも終わった。
「ぬうう・・・・・・」
見れば周りにいる者達はその多くが倒れ、負傷している。彼自身も身体の半分が吹き飛んでいた。こうなっては最早明らかであった。
彼は何とか生き残っている僅かな者達を見つけた。そして言った。
「総員退去」
「ミマシ様は」
「わしはいい」
彼もそれを断った。
「どのみち助からぬ。それよりな」
「はい」
「国を頼む。よいな」
「わかりました。それでは」
「うむ、さらばだ」
生き残った者達が退去するとヤマタノオロチは撃沈した。こうして邪魔大王国を支えた三人が死んでしまった。
「まさか、あの者達が」
それはククルも見ていた。思わず
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