第五十六話 邪魔大王国の最期(前編)
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よ」
「凄いのですか」
「それは戦ってみてのお楽しみ。まあやってみて」
「わかりました」
彼はそれを受けて戦場に向かう。すると目の前にヤマタノオロチが現われた。
「いきなりかよ」
「どうするんだ」
オザワがタダナオに問うてきた。
「やるのか」
「やるに決まってるだろ」
タダナオは友の言葉に対して笑いながら応えた。そして攻撃準備に入る。
「まずは」
攻撃態勢に入る。流れるような動きだ。
「スプレット=ビームキャノン!シューーート!」
その肩にある二つの砲塔からビームを放った。
それがヤマタノオロチに襲い掛かる。それは指揮を執るイキマにも向かってきた。
「なっ!」
「イキマ様、これは!」
「案ずるな!この程度の攻撃!」
だが彼はわかっていなかった。この攻撃の真の恐ろしさを。ビームは的確な動きでヤマタノオロチの急所を攻撃してきた。そしてそれは到底耐えられるものではなかった。
「グハッ!」
ヤマタノオロチが大きく揺れた。一撃にして大破してしまったのだ。
イキマ自身も負傷していた。胸、そして腹から血を流している。致命傷であった。
「ウググ・・・・・・」
「イキマ様、脱出を」
周りの者が声をかける。見ればあちこちから火を噴き出しえいる。そして倒れて動かない者も多い。
「いや、よい」
だが彼はそれを断った。
「最早助からぬ。だがククル様にはお伝えしてくれ」
「何と」
「これでわしは死ぬが邪魔大王国は永遠だと」
「永遠」
「そうだ。我等はまだ滅びぬ」
最後の力を振り絞って言う。
「闇の帝王がおられる限り。よいな」
「わかりました。それではお伝えします」
「うむ、頼むぞ」
そして彼は死んだ。彼の乗るヤマタノオロチを墓標として。こうしてイキマは戦死した。
「すげえ、一撃かよ」
それを見てオザワが感嘆の声を挙げた。
「どうやら予想以上みたいだな」
「そっちのジガンスクードもそうじゃないのか」
だがタダナオはその言葉にも乱れることなくオザワにそう言ってきた。
「僕のもか」
「そうだ。やってみろ」
「よし」
彼はもう一機のヤマタノオロチに狙いを定めた。それはアマソの乗るものであった。
「アマソ様、奴等が来ます」
「臆するでないぞ」
アマソは部下達に対してこう言い伝えた。
「イキマの弔い合戦だ。よいな」
「ハッ」
「敵が来たところを一気に押し潰す。攻撃用意をしておけ」
「わかりました。では」
「イキマよ、見ておれ」
アマソは怒りに満ちた目で呟いた。
「うぬが無念、今こそ晴らしてくれる」
そしてオザワの乗るジガンスクードを見据えた。それは一直線に突っ込んできていた。
「見せてやるぞこのジガンスクードの力」
オザワは言った。
「プラ
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