第五十六話 邪魔大王国の最期(前編)
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負け続けていてもまだ意地があるのかよ」
サンシローはそれを聞いて減らず口を叩いた。
「懲りない奴等だぜ」
「だが侮ることはできないぞ」
そんな彼にサコンが忠告する。
「ここまで追ってきたということはそれだけ必死だということだからな」
「そうか」
「その通りだ。油断するな」
そう言った後で大文字に顔を向けた。
「博士」
「わかっている」
大文字は頷いた。
「総員出撃。そしてこの場で迎撃にあたる」
「ここでですか」
「足場こそ辛いが防御に適している。ここで戦うべきだと思うが」
「むっ」
サコンはそれを受けてモニターで周りを見回した。確かに足場は狭くクレバスも多い為不安定であった。だが岩山が多く防御が期待できるのは事実であった。
「どうかね、サコン君」
「それでいきましょう」
サコンとて天才を謳われている。それがわからない道理はなかった。コクリ、と頷く。
「では総員すぐに出撃だ。空を飛べる者も下に降りるんだ」
「了解」
「そして岩山を利用して敵にあたる。ただしダイターンは空を飛んでくれ」
「何故ですか?」
「隠れるにはあまりにも大きいからだ」
大文字は万丈の問いに対してこう説明した。
「流石にその巨体では無理だろうからな」
「その通りで。それじゃあ僕は僕でやらせてもらいます」
「うむ、頼むぞ」
「ゲッターはまず地中に潜るか」
「そうだな」
ゲッターチームはまずその巨体を隠すことにした。
「それでは他のメンバーはすぐに出てくれ。おそらくすぐにでもやって来るぞ」
「了解」
「じゃあ出るぜ」
「よし」
こうしてロンド=ベルは出撃した。ダイターンの他にはコンバトラーやボルテス、そしてゼオライマーといった大型のマシンが空中に展開していた。そして邪魔大王国の軍を待ち構えていた。
やがて三機のヤマタノオロチを中心とした邪魔大王国の軍がやって来た。その先頭にはやはりククルがいた。
「ロンド=ベルの者達よ」
ククルはマガルガのコクピットから言った。
「今日こそはうぬ等を滅してくれる。覚悟はよいな」
「ヘッ、その言葉はもう聞き飽きたぜ」
宙がそう言い返す。
「逆に言い返してやる。邪魔大王国」
「何じゃ」
「今日こそはこの鋼鉄ジーグが貴様等を倒してやる。覚悟しな」
「フン、鋼鉄ジーグか」
ククルはそれを受けてジーグを見下ろした。
「そういえばヒミカ様はうぬに倒されたのであったな」
「それがどうした」
「ヒミカ様の無念もここで晴らしてくれよう。覚悟するがいい」
「覚悟するのは貴様等の方だぜ」
「減らず口なら今のうちに申しておけ」
ククルは冷やかな声でこう述べた。
「どのみちここでうぬもまた滅びるのだからな」
「ククルよ」
「貴様か」
その声を聞い
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