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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第五十六話 邪魔大王国の最期(前編)
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な」
「弾幕薄いぞ、何やってんの!」
「ニューガンダムは伊達じゃない!」
「いいね、そっくりだよ」
「そっちこそな。本人かと思ったぜ」
「全く」
「それじゃあ飲むか」
「よし」
 こうして二人は宙の部屋で飲みはじめた。そしてブライト、アムロと間違われたのであった。

「さて」
 シュウは一人ネオ=グランゾンのコクピットにいた。共にいるのはチカだけである。
「もうすぐですね」
「ヴォルクルスですか」
「ええ」
 シュウはファミリアの言葉に頷いた。
「いよいよですよ。覚悟はできていますか」
「勿論ですよ」
 チカは答えた。
「何度も言いますけれどあたしは御主人様のファミリアですから」
「はい」
「御主人様と一心同体、御主人様の為なら例え火の中水の中ですよ」
「では一つだけお願いがあります」
「何で御座いましょうか」
「ルオゾールの前では私の影の中にいて下さい。いいですね」
「またどうして」
「貴女は口が軽過ぎるんですよ。余計なことをしゃべられては困ります」
「あら、これはまた」
「いいですね。特に彼に気付かれてはなりませんから」
「わかりました。今回は特別ですからね」
「そういうことです」
 シュウは頷いた。どうやら彼等は何かしらの秘密を共有しているようである。だがそれは互いに口には決して出そうとはしない。
「当然マサキ達にも同じですが」
「あいつ等にわかる筈もないですよ」
「さて、それはどうでしょうか」
 だがシュウはそれにも懐疑的だった。
「何かあるんですか」
「マサキもリューネもあれで勘が鋭いですよ。注意して下さい」
「そうなんですかね」
「油断大敵。秘密は何処から漏れるかわかりませんよ」
「はあ」
 チカはシュウのその言葉にぼんやりとだが頷いた。
「敵を欺くにはまず味方からってことですね」
「私はそこまで人が悪くはありませんよ」
「いやいや、何を仰いますか」
 それには笑って応えた。
「御主人様がそんなことを仰っても説得力がありませんよ」
「ふふふ、確かに」
 これはシュウも認めた。
「これからやることを考えるとね」
「ではいいですね」
「はい」
 チカはあらためて頷いた。
「それではその日に備えて」
「英気を養いましょう」
 チカはシュウの影の中に入った。シュウはそれを確かめるとネオ=グランゾンを自動操縦にして目を閉じた。眠りに入ったのである。
 今ラ=ギアスでも二つの戦いが行われていた。戦いは至る所で繰り広げられていたのであった。

第五十六話   完


                                     2005・11・24


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