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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第五十五話 兄と妹(前編)
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                第五十五話 兄と妹(前編)
 ゼクスがネオ=ジオンから離脱したことはすぐにネオ=ジオン全体に知れ渡ることとなった。だがハマーンは何故かそれに対して何ら対策を打とうとしなかった。
「宜しいのですか、ハマーン様」
「何がだ」
 彼女は側に控えるランス=ギーレンとニー=ギーレンの言葉に顔を向けさせた。
「ゼクス=マーキスのことです」
「あのまま行かせて」
「よい。どのみちあの男はゼクス=マーキスになりきれなかったのだ」
「といいますと」
「あの男はミリアルド=ピースクラフトだったということだ。ネオ=ジオンにはゼクス=マーキスはいてもミリアルド=ピースクラフトはいない」
「はあ」
「そういうことだ。ミリアルド=ピースクラフトは本来の場所に帰った」
 そしてこう述べた。
「それだけのことだ。気にすることはない」
「左様ですか」
「私は別に力で人を縛るつもりはない」
 落ち着いた声でそう述べる。
「ただ。ジオンの大義を信じる者だけが集え。信じられない者は今のうちに去るがいい」
「それは我等もですか」
「そうだ」
 彼女は言い切った。
「何時でもいいぞ。そして戦場でまみえよう」
「まさか」
 二人は表情を変えずにそれに応えた。
「どうしてハマーン様の側を離れることができましょうか」
「我等二人あくまで最後までハマーン様に従います」
「頼もしいことだな。マシュマーといい」
 それを聞いて顔に笑みを浮かべた。
「だがジオンの大義をそれに優先させよ」
「ジオンの大義を」
「ひいてはミネバ様を御守りするのだ。あの方こそがジオンの正統なる継承者」
「はい」
「あの方がおられるからこそまたジオンも生きているのだ。それを忘れるな」
「わかりました」
「他の者にはジオンの大義はない。誰にもな」
 それはランスとニーにだけ言っているのではなかった。自分自身に対しても言っていた。
「ではそろそろ降下に取り掛かる」
「はい」
「目標は北アフリカだ。行くぞ」
「はっ」
 こうして彼等は地球圏に接近していった。そのすぐ後ろにはロンド=ベルが迫ってきていた。
「さて、と。いよいよハマーンとのリターンマッチだな」
「あのおばさんも元気かしらね」
 ジュドーとエルが楽しそうに言う。
「元気なんじゃねえの?死んだって話は聞かねえし」
「殺しても死ぬような人じゃないしね。また派手に暴れると思うよ」
「何か怖いね、それって」
 ビーチャとルーの言葉を聞いてイーノが少し萎縮する。
「けど何とかしなくちゃいけないのは事実だからね。行かないと」
「モンドもわかってるじゃないの」
「ひやかすなよ、エル」
「いやいや、冷やかしやないよ。これから本当に大変だろうからね」
「その前にお風呂
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