暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第五十三話 甦った堕天使
[1/21]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
                   第五十三話 甦った堕天使
             甦った堕天使
 ネオ=ジオンではゼクスが離脱し、ティターンズもギガノスも大人しくなった。宇宙ではネオ=ジオン以外はそれ程目立った動きはなくなっていた。
 だがロンド=ベルの仕事がなくなったわけではなかった。そのネオ=ジオンが問題なのであった。
 ネオ=ジオンを率いるハマーン=カーン。この若き女傑の計画する地球降下作戦を阻止する。彼等はこの為に地球に戻っていたのであった。
「ネオ=ジオンは今何処にいる」
 ブライトはラー=カイラムの艦橋でサエグサに問うた。
「地球圏に順調に近付いているようですね」
「そうか」
「戦力を集中させています。このまま我々への迎撃と地球降下を同時に行うつもりのようです」
「相変わらずだな。大胆な作戦を執る」
 ブライトはそこまで聞いてこう呟いた。
「ハマーンらしい。彼女を地球にやると厄介なことになるぞ」
「そうだな」
 それに対して艦橋にいたクワトロが頷いた。
「下手をするとダカールを占領される」
「うむ」
「そうなれば問題だ。ジオンが地球連邦政府から成り行きはどうあれ権限を委譲されるかも知れない。そうなれば地球はジオンのものとなる」
「かってティターンズが狙ったやり方ですね」
「そうだ」
 クワトロはトーレスの言葉に頷いた。
「それだけは防がなければならない。ジオンに大義を与えてはならない」
「もうそれは持っているんじゃないですか?」
 サエグサはここでクワトロにこう問うてきた。
「どういうことだ」
「いえ、アナベル=ガトーがよくジオンの大義だと言っているんで」
「彼の大義はまた別の大義だ」
「そうなんですか」
「政治の大義ではない。彼は政治家ではない」
「はあ」
「だがハマーンは政治家でもある。それが問題なのだ」
「ジャミトフやバスクとはそうした意味で同じだということか」
「そういうことになる」
 ブライトの言葉に頷いた。
「むしろシロッコに近いかも知れない。あれ程の不気味さはないが」
「ギレン=ザビやキシリア=ザビとはまた違うのだな」
「そうだ」
 見ればアムロも艦橋にいた。彼の言葉にも頷いた。
「彼女はかなり特殊な立場にいる。それは女性だからかも知れないが」
「よく知っているな」
「伊達に側にいたわけではない」
 その時彼は僅かな間だがシャア=アズナブルに戻っていた。
「その時のことを覚えているのだ。あくまでその時だが」
 そしてそれは彼にもわかっていた。そしてクワトロ=バジーナに戻った。
「そうか」
「思い出したくはないがな。因果なぞ」
「それはお互い様だ」
 アムロも言った。
「しかし。それが戦争の役に立つのなら思い出してもいい時もあるな」
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ