第五十三話 甦った堕天使
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です。よろしくう」
金髪に青い目をした綺麗な女性がそこにいた。赤い服は露出も多くかなり派手である。
「ナンブ=キョウスケだ」
それとは全く正反対の渋い男の声が次にやって来た。
「階級は中尉。宜しくな」
茶色の髪に長身の青年であった。キリッとした顔立ちに動き易い服装をしている。
「宜しく」
ユリカは二人に対してにこやかな顔で応じた。
「ロンド=ベルへようこそ」
「はい」
「ああ」
二人はユリカの言葉にそれぞれ頷いた。
「楽しくやりましょうね。仲良く」
「戦場でそれはちょっとねえ」
エクセレンはその言葉にはちょっと戸惑った。
「ましてやロンド=ベルなんて最前線にいつもいるし」
「最前線だからこそよ」
だがユリカはそんなエクセレンに対して言った。
「楽しくやらないと。参ってしまうでしょう?」
「ううん」
「確かに一理ある」
エクセレンとは対象的にキョウスケはそれに頷くところがあった。
「キョウスケ」
「戦場だからな。だからこそ何処かで息抜きが必要だ」
「そういうことです」
「しかし。またここは極端だな」
「あらっ」
「何か。最前線にいる気がしない。何処か和やかさがある」
「艦長がこうだしね」
ハルカが話に入ってきた。
「仕方ないわよ。まあリラックスしていきましょう」
「そうか」
「お酒でも飲みながらね。後でゆっくりと」
「えっ、お酒!?」
酒と聞いたところでエクセレンが目を輝かせた。
「お酒あるの!?」
「ええ」
ハルカはにこりと笑ってエクセレンに応えた。
「たっぷりと。ブランデーなんてどうかしら」
「もうさいっこう!私も持ってるんだけれど」
「何かしら」
「ナポレオン。後で二人で飲まない?」
「いいわね。それじゃあ大人のお酒を」
「楽しみましょう」
「何か話がまた別の方向に行っちゃっていますけれど」
ルリがそれを見ながら言った。
「御二人共これから宜しくお願いしますね」
「ああ。宜しくな」
キョウスケはそれに頷いた。
「思う存分やらせてもらう」
「はい。ところで一つ御聞きしたいことがあるのですが」
「何だ」
「四人参加されるとのことですが。あとの御二人は何処でしょうか」
「今格納庫にいる筈だ」
「格納庫ですか」
「俺達と違って何かせわしい連中でな。口喧嘩をはじめていた」
「喧嘩ですか」
「心配なら行ってみればいい。まあいつものことだから気にすることもないがな」
「わかりました」
キョウスケの言葉は当たっていた。この時ナデシコの格納庫で一組の男女が言い争っていた。
「もう、何であんたはいつもそうなのよ」
「いつもと変わらないがな」
赤い髪を立たせた男に対して紫の髪の女がつっかかっていた。男はまるでロックシンガーの
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