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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第五十三話 甦った堕天使
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不気味に輝いてきたのだ。
「いきますよ」
「まずい!」
 ライがまず叫んだ。
「ここは退いた方がいい!」
「おい、何を言うんだ!」
 リュウセイがそれに反発する。
「ここで倒しておかなくて何時倒すんだよ!」
「それは何時でもできる!」
 それでもライは言った。
「五機もいるんだぜこっちは!」
「それでもだ!このままでは全滅するぞ!」
「何なら俺だけでも!」
「今の御前でも無理だ!隊長、ナンブ中尉、ここは」
「クッ」
「仕方無いわね」
「おい、アヤまでそんなこと言うのかよ!」
 リュウセイはまだ反発していた。
「敵に背を向けるなんてことできるかよ!」
「退くのも戦争だ!そんなことはわかっているだろう!」
「けどよ!」
「けどよも何もない!今は俺の言う通りにしろ!」
「チッ!」
「そうだ。ここはライの言う通りにしろ」
 突如として低い男の声が聞こえてきた。
「なっ」
「この声は」
 それを聞いてリュウセイ達の動きが止まった。
「リュウセイ、勇気があるのはいい」
「まさか」
 リュウセイ達はその声の主が誰であるのかわかっていた。辺りを見回す。
「だが。引き際を見極めることも必要なのだ」
「そんなことを俺に言うのは」
「一人しかいないわ」
 アヤにもわかっていた。そしてレビにも。
「生きていたのか」
「ああ」
 声は頷いた。
「久し振りだったな。元気にしていたか」
 そして漆黒の影がそこに姿を現わした。それは翼を持った影であった。
「アストラナガン!」
 ライがその黒い影を見て言った。
「イングラム教官、やはり」
「生きていたのですか」
「どうやら俺は悪運が強いようでな」
 その中には青い髪の端整な顔立ちの男がいた。イングラム=プリスケン。かってリュウセイ達の教官でありバルマーにいた男。そして前の大戦でユーゼスと死闘を繰り広げた男であった。その戦いの最後で行方不明になっていたとされていたのである。
「こうして生きている。そしてアストラナガンも健在だ」
 言い終えて笑った。その声も顔も間違いなくイングラムのものであった。
「リュウセイ」
 彼はリュウセイに顔を向けてきた。
「俺からも言おう。今は退くのだ」
「けど」
「けども何もない。今の御前でもこの女の相手は無理だ」
「この女」
「アルフィミィ」
 彼はここで名前を口にした。
「アルフィミィ」
「この女の名だ。バルマーの者だ」
「やはり」
 ライがそれを聞いて頷いた。
「バルマーにおいて兵器として育てられてきた。戦う為にな」
「ラオデキア達とはまた別に」
「そうだ。この女は兵器」
「兵器」
「だからこそ今の御前達でも勝てはしない。人間ではないのだからな」
「馬鹿な、それじゃあ俺達だって」

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