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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第五十二話 狂気の魔装機
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人は現場に向かった。程無くしてその魔装機達がいる場所に到着した。
 そこではバゴニア軍の魔装機同士が衝突しようとしていた。一機の魔装機を数機の魔装機が追撃している。
「待ちな、バレンシア少佐」
 その数機の魔装機の先頭の魔装機から声がした。
「脱走は許されねえぜ」
「私は辞表を出した筈だが」
 逃れる魔装機から声がした。そこにはジノがいた。
「そしてこの魔装機の分の金は払ったが」
「認められてはいないぜ」
「そして私ももう少佐ではない筈だが」
「辞表も認められていないんだよ。これだけ言えばわかるよな」
「戻れというのか、私に」
「その通りさ」
 トーマスは笑いながら言った。
「さあ一緒に来な。裁判が待っているぜ」
「それは断る」
「逃げるのか?」
「違う。私はバゴニアを見限った」
「祖国をか」
「そうだ。シュメル先生を害するバゴニアはもうかってのバゴニアではない」
 彼は毅然とした態度で言う。
「私の祖国はもうない。バゴニアは最早あの男の私物、そのような国家は私の祖国ではない!」
「あんたの言いたいことはよくわかった」
 トーマスは一通り話を聞いた上で言葉を返してきた。
「だがこっちもビジネスなんだ。悪いが付き合ってもらうぜ」
「こちらには付き合う理由はない」
「そう言わずによ。さあ来るんだ」
「断ると言ったら?」
「その時は腕づくだ」
 彼はそう言いながら剣を抜いた。
「女に対しては腕づくはしないが男は別でね。意地でも来てもらうぜ」
「そうか」
 ジノもそれに応じて剣を抜いてきた。
「ならば話は終わりだな。私も従うわけにはいかない」
「来な。あんまりかっての同僚を相手にするのは気分じゃないがな」
 そうは言いながらも両者は次第に間合いを詰めてきた。
「仕事だ。遠慮なくやらせてもらうぜ」
「うむ」
 両者は激突しようとした。だがここにリューネとヤンロンがやって来た。
「ジノ=バレンシアだって!?」
「確かバゴニアを脱走したという」
 二人はそう言いながら戦場に姿を現わしてきた。
「それはやはり本当だったのか」
「ラングランの者達か」
 ジノは彼等に顔を向けて言った。
「何故ここに」
「レーダーに反応があってね。それで来たのさ」
「シュメル師のことが原因か、脱走は」
「脱走したつもりはないが」
 ジノはそう答えたうえで言った。
「少なくとも理由はそれだ。否定はしない」
「そうか、わかった」
 ヤンロンはそれを聞いたうえで頷いた。
「では僕達の方針は決まった」
「決まったって?」
「彼を助ける。いいな」
「助けるの」
「そうだ。彼はシュメル師の件でバゴニアを出た。それならばもう敵ではない」
「ああ」
「そしてロザリーと同じだ。ならば助けるのが道理
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