第五十一話 ファイアーボンバー
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たことか」
アムロはクワトロにそう問うてきた。
「シャア=アズナブルとして」
「・・・・・・・・・」
「それともキャスバル=ズム=ダイクンとしてか」
「・・・・・・私はクワトロ=バジーナだ」
クワトロの返答はこうであった。
「クワトロ=バジーナとして語っている。これでいいかな、アムロ中佐」
「ああ。それならいい」
アムロもそれを認めた。
「それではクワトロ大尉に聞きたい」
「何か」
「これからのこの戦いの戦術だ。どうするべきか」
「そうだな」
クワトロは一呼吸置いたうえで語りはじめた。
「まずはモビルスーツ部隊を中心にしてもビルドール部隊を叩く」
「そして」
「次に来るモビルスーツ部隊に対しては戦艦とエステバリス、そして先のモビルドール部隊に向けた戦力から余剰分を向ける。これでいいと思う」
「わかった。それではそれでいくか」
「いいのか」
「俺はそれでいいと思っているからな」
アムロはそう返しただけであった。
「それじゃあやるか。そして早く終わらせて次の戦いに向かおう」
「よし」
まずアムロのニューガンダムとクワトロのサザビーが動いた。他の者はそれに続く。その後ろでバーニィはふとクリスに声をかけてきた。
「なあ」
「何?」
「アムロ中佐とクワトロ大尉の関係ってかなり変わってるよな」
「そうね」
クリスもそれに頷いた。
「何か他の人達とは違う。そうした関係よね」
「やっぱり連邦の白い流星とジオンの赤い彗星だからかな」
「それだけじゃないかも」
「じゃあやっぱり」
「ララァ=スン少尉かしら」
「それかな、やっぱり」
バーニィはその名を聞いて考える顔になった。
「あの二人の関係は」
「それだけじゃないかも知れないけれどね」
「それは」
「口では上手く言い表せないけれど」
クリスはそう言いながらも言った。
「何かそうしたしがらみや因縁も越えた。そうした縁もあるわね」
「そうなんだ」
「私もよくはわからないわよ」
そう前以て断りを入れた。
「けれど・・・・・・。何となくそう思えるのよ」
「女の勘ってやつ?」
「ばか」
そう言われて顔を少し赤くさせた。
「そんなのじゃないわよ」
「けれど俺にはよくわからないから。こうしたことは」
「そのうちわかるかもよ」
キースが二人に対してこう言った。
「キース中尉」
「これは俺がそう思うだけだけれどね」
「そうなんですか」
「まあ今はそれより戦争戦争」
そう言いながら前を向く。
「コウはもう先に言ってるぜ。ぼやぼやしてると放っておかれるぞ」
「あっ、いけない」
「待って下さいよ」
二人が少し慌ててキースの後を追う頃には既に戦いははじまっていた。まずはアムロとシャアがファンネルを放って
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