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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第五十一話 ファイアーボンバー
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クスゥ」
「ちぇっ」
 そんなやりとりをしているうちに話はうやむやになった。そして彼等は再び陣を整え戦いに備えるのであった。だが戦いは既に終わりに向かっていた。
「よし、これ以上の戦闘は必要ない」
 ガトーは戦局を見定めた後でこう言った。
「全機撤退せよ。後詰は私が引き受ける」
「少佐が」
「そうだ。ここは私に任せろ。諸君等はその間に後方まで下がれ。いいな」
「は・・・・・・はい」
「了解しました」
 そんな話をした後で彼等は戦場を離脱にかかっていった。だがここでガトーは一機宇宙空間に仁王立ちしてロンド=ベルの前に立ちはだかってきた。
「ガトー、またしても」
「ウラキ中尉、そのデンドロビウムで私の相手をするつもりか」
「そうだと言ったら」
 コウは彼に向かってこう言った。
「どうするつもりだ、ガトー」
「私が今ここにいるのは同志達を逃がす為」
 彼は静かな、それでいて力のある声でこう言った。
「それを阻むのならば容赦はしない!」
「ではどうするつもりだ!」
「わかっている筈だ」
 彼はそう言うと右手に持つバズーカを前に構えた。そしてデンドロビウムを見る。
「これでも来るというのか」
「行ってやる!」
 それでもコウは臆するところがなかった。
「貴様の覚悟は知っている!だがそれで俺を阻めるか!」
「阻んでみせる!」
 ガトーもまた引き下がらなかった。
「この私の手で!」
「ならばやってみろ!」
 コウも負けてはいなかった。そう言って身構える。
「貴様のその核で俺を阻めるのならばな!」
「では見せてやる!私の大義を!」
「待て!」
 だがその両者の間に誰かが入って来た。熱気バサラであった。
「何だ、貴公は」
「俺は熱気バサラだ、ファイアーボンバーのヴォーカル兼ギターさ」
「ファイアーボンバー」
「今人気沸騰中のバンドさ。知らねえのか」
 バサラはガトーの問いに答えた。だが戦場のみに生きている彼はそうした音楽のことなぞ知る由もなかったのである。
「どうやらあんたも俺の曲を聴きたいようだからな。来てやったんだ」
「何を言う、私は音楽なぞ」
 そう言って否定しようとする。だがバサラはそれを遮るようにして言った。
「聴きなって。悪いようにはしねえからよ」
「ムウウ」
「じゃあ行くぜ、俺の歌だ!」
 そう叫んでギターを構えてきた。そして歌いはじめた。
「パワー=トゥ=ザ=ドリーム!聴きやがれ!」
「ムウッ!」
 戦場に派手な曲が流れはじめた。そしてそれがガトーを覆う。それによりガトーの動きが止まった。
「馬鹿な」
 コウもそれを見て思わず叫んでしまった。
「あのガトーが。まさかこんな」
「人間戦いだけで生きているんじゃねえんだよ!」
 バサラは音楽を奏でながらそう叫
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