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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第五十話 ロザリーの真実
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のですか」
「いつ何時敵が来るかも知れぬ。その時動けないのであれば死ぬだけだ」
「ですね」
「無駄に死ぬつもりはない」
 彼は言った。
「それだけだ」
「そして今は」
「あの邪魔大王国の女のことか」
「はい。彼女は一体」
「かって俺と剣を交えた」
 彼は静かにそう語った。
「その時右腕を斬り落とされた。それからだ」
「因縁というやつですか」
「少なくとも向こうはそう思っているだろう」
「ではこの前の戦いのことも」
「そうだろうな。また来るだろう」
 そう語りながらもその目は決して怯えたものではなかった。
「それに備える。何時来てもいいようにな」
「それが武士道でしょうか」
「そうされている」
 ゼンガーは言った。
「貴殿のそれは騎士道か」
「ええ、まあ」
「道は違えど志は同じだ。大事にするがいい」
「はい」
「人は武器によってのみ戦うのではない」
 そしてこうも言った。
「心によって戦っている。それを忘れぬようにな」
「はい」
 こうして彼等は修業を続けた。この時バゴニアでは新たな動きがあった。
「バレンシア少佐」
 ギンシャスに乗るバゴニア軍のパイロットが指揮官であるジノに対して声をかけていた。
「どうした」
 ジノはそれに応えた。そして彼に顔を向けた。
「今回の作戦ですが」
「うむ」
「一体何の目的で我等をこのような場所に派遣しているのでしょうか」
「・・・・・・わからん」
 ジノはそう答えた。彼等は今戦闘が行われているバゴニアの国境からも、そしてシュメルの邸宅からも遠く離れたバゴニア西の山岳地帯に派遣されていたのである。そしてそこで哨戒行動を命じられていたのであう。
「この様な場所にラングラン軍が来るとは到底思えません」
「ましてやシュメル師の邸宅からも離れています。これは一体」
「気持ちはわかる」
 ジノはまずは彼等の心を汲んだ。
「だがな」
「はい」
「我々は軍人だ。余計なkとに口を挟んだり詮索したりするのは止めておけ」
「は、はい」
「そうしたことは軍服を脱いで言った方がいい。よいな」
「は、はい」
「現にシュテドニアスではそうしている」
 ロボトニーのことを言っているのである。
「それでいいのではないか」
「そうですね」
「ではそうするとしよう」
「あんた中々良識派だな、おい」
 ここで知った声がした。ジノはそれを受けて上を見上げた。
「貴殿か」
「よう、あんたもこっちに派遣されていたんだな」
 トーマスはジノ達を見下ろしながらそう声をかけてきた。
「どうだい、気分は」
「悪くはない」
「おや」
 トーマスはそれを聞いて意外そうな顔をした。
「さっきの話を聞く限りとてもそうは思えないけれどな」
「聞いていたのか」

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