第四十九話 熱気バサラ
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彼等は今コスモクラッシャー隊と小隊を組んでいた。そのうえでの話であった。
「あいつ等もいるしな」
「そういうこと」
「全く。やっとわかったようだな」
「済まない」
「だが謝る必要はない」
京四郎は一矢のそんな謝罪の言葉を受け流した。
「俺達が欲しいのは御前の謝罪ではなく力だからな」
「そして無茶をしないこと。いいかしら」
「じゃあそれを見せてやるよ」
「お願いするわね、お兄ちゃん」
そんなやりとりを終えて彼等もその場を後にした。第四小隊のメンバーも去りアイビスは一人そこに残る形となった。
「パートナー、か」
そこでツグミの顔が脳裏に浮かんだ。
「あたしにはあいつがいるか」
だがそう思ったところで別の者の顔も浮かんだ。
「えっ!?」
アイビスはその顔が脳裏に浮かんで思わずギョッとした。
「な、何でだろ。あいつの顔が」
どうして浮かんだのかは彼女にもわからなかった。だが浮かんだのは事実であった。
「まさか。そんなこと有り得ないよ」
頭を振ってそれを否定する。
「そんなことが有り得ないって」
そう言いながらその場を立ち去った。それから暫くして敵影発見を知らせる警報が各艦に鳴り響いた。
「また敵か」
皆それを聞いてうんざりとした声をあげた。
「またティターンズか?それともギガノスか?」
「いや、そのどちらでもない」
グローバルが出撃に向かおうとするパイロット達の愚痴に答えた。
「ネオ=ジオンだ。しかも火星の後継者達だ」
「あいつ等か」
アキトがそれを聞いて顔を引き締めさせた。
「また来たのか。懲りない奴等だ」
「元々機械だからな。それも当然だろ」
サブロウタがそんな彼に軽い声を向けた。
「気にしない気にしない。そういうふうにインプットされてるんだからな」
「いや、そうじゃなくて」
「戦えるのが嬉しいのだな」
今度はダイゴウジが出て来た。
「アキト、御前の気持ちはよくわかる」
「そうでもなくて」
無闇に熱血に入ろうとするダイゴウジに額に汗をかきながら言う。
「言われなくともな。それでこそ心の友だ」
「そうでもなくて」
「御二人さん、こんなところで油を売っている暇はないぞ」
しかしここでナガレが助け舟を出してきた。
「早く出撃しないとな。我々だけが遅れるぞ」
「おっと、そうだった」
「今度こそ一番乗りをしなくてはな」
比較的単純な二人はそれに乗った。そして格納庫に急行した。
「アキト、君もな」
「は、はい」
「安心しろ、今回はいないようだ」
「連中ですか」
「そうだ。どうやら別行動を採っているらしい。何でもポセイダル軍とネオ=ジオンの戦いも熾烈になってきているらしい」
「ポセイダル軍と」
「本隊が地球圏に戻って来たらしい。
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