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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第四十九話 熱気バサラ
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けて進んでいた。やがて月の圏から離れようとしていた。
「また月とも暫くお別れだな」
「そうね」
 ナナは一矢の言葉に頷いた。
「それにしても近くで見ると何か全然違うね」
「何がだ?」
「お月様よ。地球から見たらあんなに綺麗なのに側で見たら穴だらけで。何か不思議ね」
「何でもそういうものだ」
「京四郎さん」
「側で見るのと遠くで見るのとでは勝手が違う」
「そうなの」
「人間でもそうだ」
「そんなものかしら」
「誰でもな。一矢にしろそうだな」
「俺がか」
「ああ。遠くから見ると頼もしいが側で見るとこんな危なっかしい奴もいない」
「心外だな、それは」
「いや、あながちそうとも言えないね」
「アイビス」
「一矢、あんたは向こう見ず過ぎるよ。何でも一途に思い過ぎるんだ」
「俺はそんなつもりは」
「あんたにそんなつもりはなくてもね。そうなんだよ」
「・・・・・・・・・」
 一矢はアイビスにそう言われ俯いてしまった。
「あたしもそうだからね。よくわかるんだ」
「ほう、意外な言葉だな」
「意外かい?」
 彼女はそれを聞いて京四郎に顔を向けて笑った。
「じゃあ今までどう思っていたんだい、あたしのことを」
「クールな奴とばかり思っていたがな」
「そうか。案外知られていないんだね」
「御前さんは気取り屋なんだよ」
 そこに04小隊のメンバーがやって来た。そしてモンシアが言った。
「何か一匹狼でな。もうちょっと可愛くできねえのかよ」
「それは押し付けではないですか」
 アデルがそれに意を唱えた。
「可愛いも可愛くないもあくまで主観的なものですし」
「俺はその主観で言ってるんだよ」
「やれやれ、いつものことか」
 ベイトがそれを聞いておどけてみせた。
「全く。困った奴だ」
「側にいても遠くにいてもモンシアさんはモンシアさんですね」
「うるせえ、それがどうした」
 彼は二人に言われてそう開き直った。
「俺には俺のやり方があるんだよ。指図するな」
「残念だがそういうわけにはいかん」
「大尉」
「モンシア、御前がスタンドプレーに走ればそれだけ他のメンバーに迷惑がかかる。それはわかるな」
「そ、そりゃまあ」
「第四小隊は一人一人のチームワークが命だ。それを忘れるな」
「は、はい」
「チームワークか」
 一矢はそれを聞いて呟いた。
「そういえば俺は御前達によく助けてもらってるな」
「当たり前じゃない」
「何かと世話を焼かされているがな」
 ナナと京四郎がそれに答えた。
「それがガルバーの役割だから」
「だがくれぐれも無茶はするなよ」
「ああ」
 一矢はそれに頷いた。
「そうだな。俺達はパートナーだ」
「そうよ」
「そしてそれは俺達だけじゃない」
「わかったよ、それも」
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