第四十七話 帰って来た男達
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になるとね、お兄ちゃんのことが本当に心配らしくて。ピンチになるとすぐに突進するんですよ」
「意外ですね。そうは見えないのに」
「普段はすかしてますけれどね。あれで結構いい人なんですよ」
「そうだったのですけ」
「そんなのだからこっちもやらなきゃって思うんですけれど。けれどね」
「一緒にいると何かと大変そうですね」
「楽しいですけれどね」
「楽しい、ですか」
セラーナはそれを聞いて少し寂しい顔になった。
「そうでしょうね。周りにいつも誰かいてくれると」
そう言って寂しい笑みを作った。
「けれど私にな」
「セラーナさん・・・・・・」
セラーナは一人窓を見続けていた。ナナはそれに何も言うことはできなかった。
彼女もまた胸の中に何かを抱いていた。しかしそれは誰にも見せようとはしなかった。
第四十七話 完
2005・9・28
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