第四十六話 狂った錬金術士
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「言っておくが俺は北斗神拳は知らないぞ」
「俺は魔球も知らないぞ」
「何かよく知ってますね」
「それは言わない約束よ、シンジ君」
「そう言うミサトも色々と過去があるじゃない」
「ギクッ」
リツコに言われ顔を崩す。
「セーラー服はもう卒業したのかしら」
「そんなのはどうでもいいでしょ。大体私だけじゃないし」
「僕も何か記憶があるなあ」
「タキシードを着たアムロ中佐とね」
「何かそれって全然似合いそうもないですね」
「若しくは宙君とか」
「俺はそんなの着ないぞ」
「わかってるわよ。大体私の歳でセーラー服着たらおかしいでしょ」
「確かに」
「異様だな」
竜馬と宙がそれに頷く。
「とにかくね、セーラー服はもう十年も前に卒業したのよ。今はこのネルフの制服よ」
「そうなんですか」
「そうよ。これって案外動き易くて気に入ってるのよ」
「ミサトには赤も似合うしね」
「わかってるじゃない、リツコ」
「長い付き合いだからね。私には黒と白よ」
「何で黒なの?白はわかるけれど」
ミサトはリツコの白衣を見てそう言った。
「クロちゃんとシロちゃんよ」
「ああ、成程」
「あの子達がいるとね。やっぱり違うわ」
「リツコって猫好きだもんね」
「ええ。何かね、落ち着くの」
「犬はどうなんですか?」
「犬も好きよ」
「そうなんですか」
シンジの問いに答える。
「全体的に動物は好きなのよ。昔からね」
「けれど飼ってはいないわよね」
「部屋がなくてね。この戦いが終わったらペットも飼えるマンションに引っ越したいのだけど」
「まあ頑張りなさい」
ミサトとリツコはそうした軽いやりとりを続けていた。フェイルの通信も終わった。こうしてシュメルを巡る戦いはまたロンド=ベルの勝利に終わった。だがそれで戦いは終わりではなかった。敵も彼等だけではなかった。
「イキマよ」
暗闇の中から女の声が聞こえてきた。
「ハッ」
それに従いイキマが闇の中から姿を現わした。
「用意はできておろうな」
「既に」
イキマは畏まってそれに頷いた。
「後はククル様の御言葉だけです」
「うむ。ならばよい」
それに応えるかのようにククルが闇の中から姿を現わした。
「アマソとミマシはどうしているか」
「二人も同じです」
「そうか。では後はわらわの声だけだな」
「如何為されますか」
「そうじゃの。そろそろ動くか」
彼女はにやりと笑ってそう述べた。
「時が来た。よいな」
「はっ」
「このラ=ギアス、来るのははじめてだが」
「中々壊しがいのある場所のようですな」
「それは違う」
だがククルはイキマのその言葉を否定した。
「といいますと」
「わらわはここには興味はない。あるのはあの者達だけだ」
「ロンド=
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