GGO編
百五話 観戦者達の不安
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を簡略化して説明する。
話しを聞き終わった後、リーファは真剣な表情で一瞬強く唇を噛むと、アスナとサチをまっすぐに見て、言った。
「アスナさん、サチさん、多分お兄ちゃん達、知ってたんだと思います……GGOにさっきの人がいる事」
「えっ!?」
「…………!」
アスナが驚いたような声を上げ、しかしサチは再び胸の前で強く拳を握っただけだった。
もしかしたら。クラインの話を聞きながら、直感的にそう感じていたからだ。
「夕べ遅くに帰って来てから、二人とも、なんか様子がおかしかったんです……もしかすると、昔の因縁に決着を付けるためにGGOに……」
その言葉に、サチは俯き、地面に視線をを移す。
記憶の中で、ラフコフ討伐作戦の出発前に、彼の言っていた事がよみがえった。
────
『ね、ねぇ。こんな遅くに出かけるって……何か有ったの?』
『ん?んー、別に?唯ちっと面倒な討伐作戦でよ。ま、心配すんなって。何時も通り、適当にやって適当に帰ってくっからよ』
『う、うん……気を付けてね?』
『おう。サンキュ』
────
あの日彼は、何でも無いかのように出かけて行って、そうして次の日、何事も無いかのように返ってきた。
しかしその作戦で犠牲になった人数と、その死亡数に対してのリョウの関わり方に関する噂は、しっかりとサチの耳にも届いて居る。
「リョウ……」
渦を巻く心を押さえながら、サチは小さくその名を呼んだ。
Forth story 《轟き重なる銃声》 完
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