東方
国譲り編
第十一話
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んではない」
「そうですか……」
ホッとしている……普段は毒舌なのに素直じゃないな。
「……それでこちらの方は?」
「八坂神奈子、東の大将だ」
「八坂神奈子だ」
「はぁ……諏訪子様と違って貫禄というか、威厳がありますね」
「「…………」」
確かに……長身、巨乳、標縄、言動と全然諏訪子と違う。
「そんな事はどうでもいい。私は……」
「あっ、私に小難しい事を聞かれても分かりませんので。全部諏訪子様と相談して決めてください」
「……分かった」
「諏訪子様が起きるまで上がって行ってください」
香苗は八坂を神社に上げる。なかなか度胸あるよね。
「永巡様は諏訪子様を寝室へ連れて行ってください」
「了解」
「では八坂様、どうぞこちらへ」
「うむ」
八坂を連れる香苗と途中で別れ、寝室で諏訪子を寝かせた。俺は諏訪子が目覚めるまでずっと待ち続けた。
〜〜〜〜〜〜
結局、諏訪子は夕方になるまで起きなかった。起きた直後は、
「ちくしょー!負けちまったー!」
なんて、爽やか野郎が言いそうな台詞をのたまってた。元気がある証拠だからいいか。
「……んで、何で俺がこの場にいなきゃいけないの?」
「気にしない気にしない」
「私も気にせん」
二柱は気にしないらしい。ならいいんだけど。
「先の一騎打ちでお前も見ただろうが私が勝った。此方の要求は分かっているだろう?」
「八坂神奈子を信仰させろって事でしょ?どうぞ勝手にやっちゃって〜」
「……随分と軽いな」
「諏訪子様……」
香苗が頭抱えてる。威厳もへったくれもないからな……今の諏訪子には。前の諏訪子にもなかったけど。
「成り上がりの土着神だからね。元々こんなに広い神社建てて貰えるなんて考えてもなかったし」
「ふむ……では、勝手にやらせてもらおう」
「頑張ってね〜」
八坂は早速と言わんばかりに出て行った。
「そううまくいくかな……」
「どういう事ですか?」
「諏訪子は祟り神だろ?」
「……あ」
「信仰を止めちまったら祟られる〜、なんて考える奴が大多数だろうさ。だから八坂を信仰するのは難しいんじゃないかな」
「あははは〜永巡は偉いね〜」
さっきから諏訪湖の奴軽いな。負けた事がそんなにショックだったのか?
「香苗」
「何でしょうか?
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