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アーチャー”が”憑依
二十二話
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及することはなかった。



「今日はありがとうございました」

 明日菜達の買い物が済んだ後、一行はアルトリアの目的地へと赴き、そこでも時間を共にした。アルトリアの目的は明日菜達の買い物とは違い、特定の場所の把握と探索といったものであったため明日菜達は散歩気分で楽しむことが出来た。

「こっちも楽しかったわ。もしよかったら、また会いましょう」

「これ、ウチらの連絡先や。時間がある時に連絡してや」

「次の機会を、楽しみにしてますね」

 それぞれのアドレスと番号がかかれた紙を受け取り、アルトリアはそれを大事そうに懐にしまう。そして、別れの言葉をかけて立ち去ろうとしたその時、思いだしたかの様にして別の言葉を口にした。

「最後に一つ尋ねたいのですが、ネギ・スプリングフィールドという人物を知っていますか?」

 一体何故その名がアルトリアの口から出てくるのか。三人は不思議そうに顔を見合せながらも首を縦に振った。







「金色の髪に翡翠の瞳を持つ少女の侵入者ねぇ」

 ネギから侵入者の話を聞いたエヴァだが、さして驚いた様子は見せなかった。彼女はこの学園に張られている侵入者探知の結界とパスが繋がっている。とっくにその情報は得ていたのだろう。それにしてもこの幼女すごくいい笑みを浮かべている。

「なぁエミヤ。何か思うところがあるんじゃないか?」

「………………」

 ネギは一切の反応を見せず、静かに茶々丸がいれた紅茶を口に運ぶ。反応を見せればエヴァンジェリンが楽しむだけだと分かっているからだ。最も、この沈黙すらも相手は面白がっているとネギは自覚していたが。

「ククク、侵入者が見つかった時が楽しみだ」

 自分からしたことではあったが、やはり過去を知られているというのは厄介なものだとネギは内心ため息をつく。だが、エヴァンジェリンの言うことも事実。一度想い浮かべてしまった以上やはり意識してしまう。確かに、彼女自身に会う可能性は0といっていい。だが、別の可能性があるにはあるのだ。彼女ではないが、彼女である。そんな可能性が。

「………………」

 果たして、侵入者がそうであった時自分はそうするのだろうか。何も感じないのか、自分ですら思い浮かばない様な行動に出るのか。それは分からない。だが、やはり会って見たいとネギは想うのだった。







 暗闇の中、銀閃が縦横無尽に閃く。二つの銀閃はキンキンと乾いた音を立てながらせめぎ合う。片や空気をも切り裂く鋭い技をもって。片や空気をひねりつぶす様な剛力をもって、互いを喰らわんとする。その実力は正に互角。両者は一切引くことなく互いの刃を振り続ける。

 ――――神鳴流、斬岩剣!

 一転して技の銀閃を繰り広げて
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