暁 〜小説投稿サイト〜
最期の祈り(Fate/Zero)
凶宴のとき……中 (改訂)
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
以上抱き締めていたら流石に起きてしまった。僕がその時の状況を冷静に分析し終わった頃には、切嗣の目はばっちり開かれていた。もし、過去にメールを遅れるなら、こんな結末を変えたい。抱くにしても20分程度にしておけと。

その後の、気まずさはお察しの通り。二人とも目が合わせられないでいた。……何だかんだで、一緒に祭りに行っている辺り、関係は良好を通り越しているのだが……
まぁ、実際さっきから二人は歩いているだけなのだが……
side 切嗣

気まずい……
朝の一件依頼、どうもシャルロットと目が合わせられていない。いや、気まずいというより罪悪感の方が大きい。
(アイリに隠れて浮気をしているような感じだ)
舞弥の時とは大分状況が違う。彼女との関係はアイリも知っていたし、少なくとも心から愛しているのはアイリだとお互いに解っていた。だが、今の状況は……
もう生きてはいないとはいえ、さっきの行為は彼女に隠れて浮気をしているようなものだ。

……一応、補足すると彼に下心は無かったと言っていい。彼女の不遇を嘆き、その涙を拭き取ったのは事実だ。だが、そこから嘗ての愛を踏みにじるつもりは一切無かった。
最も、ここまで彼が特定の個人に肩入れする理由は本当に限られているのだが……その理由に彼が気付くのはいつになることか。
切嗣が気まずさと罪悪感に苛まされていたとき
くぅ〜
間抜けな音がした。つい、音源の方を見てしまった。
「あ……」
そこには、顔を真っ赤にしたシャルロットがいた。
(そう言えば……もうお昼時かな)
お互い朝食は殆ど食べれず終いだった。そろそろ腹が空っぽになってもおかしくは無い。
「何か屋台で買おうか?」
「い、いや、これはその……!」
顔を真っ赤にして、手をパタパタふり、お腹がなった事を誤魔化そうとするシャルロット。
「いや、実は僕もお腹が空いていてね。良ければそろそろお昼にしないか?」
「う、うん」
しかし、切嗣の譲歩に折れて恥ずかしそうに手を下ろした。
「とりあえず、何か買ってくるからここで待っていて」
告げると、足早に屋台に向かって行く。
side シャルロット
「優しいな」
自然と口から言葉が漏れる。
理由は、言わずがもがな。
(それにしても、疲れたな)
何せ二時間ずっと歩きっぱなしだったのだ。幾ら鍛えているとはいえ、流石に足が痛い。
「切嗣には悪いけど、少し……」
丁度近くにベンチがあったので、腰を下ろす。
「ふぅ……」
「暇そうだな嬢ちゃん」
「ひゃう!?」
一息着いた瞬間、急に後ろから声がかかり、つい変な悲鳴が漏れてしまった。
振り返ると、そこにはアロハシャツを着た、何故か全身青タイツが似合いそうな蒼い髪の男の人がいた。
「え、あ、貴方は……?」
「ん、俺か?ま
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ