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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第十一話 記憶の日々の傍らで
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容自体、妖精が主役ではなく脇役の内の一人なのだがエバは食い入るように見入っている。そんな映画を見ているエバを俺は魅入ってしまった。キリッとした眼つきに眼鏡が良く合い、整った顔立ちをしている。長い美脚には網タイツを履いており、見れば見るほど十四歳には見えない。エルザやミラ、カナとは違いどうもエバには年下と接するというより、同じ年として扱ってしまう。これは見た目だけの問題ではなく中身も落ち着いていることが原因だと思う。
「……ふぅ、中々良い映画だったわね」
「あ、あぁそうだな」
ほとんど内容を覚えてない。あとで家で見返すとするか。俺はほとんど手をつけていなかったシャンパンを一気に飲み始めた。何か摘みでも持ってくればよかったな。空きっ腹の状態でシャンパンを多量に飲んだためか睡魔が襲ってくる。自然と頭がエバのほうへと寄りかかり夢の中へと誘われた。
だが、この時俺は知らなかった。エバを含む四人の女の子達が壮絶な火花を散らしにらみ合っていたことを。そしてその様子を見ていたギルドの男性陣が俺につけた、新たな二つ名を。
――【モテキング】 俺は懸垂しながら告白はしないぞ
side out
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
side エバーグリーン
このギルドに入った理由は妖精と名が付いていたから。そんな単純な理由で入ったこのギルドは名ばかりと言って良いほど騒がしかった。妖精が騒がしいはずないのに、いやこんな妖精もアリなのかもしれないが私には合わなかった。どちらにしろ私はギルドの人達との交流を避けた。いろんな人が私に声をかけてきたがその度に拒絶した。
そんな時、眼つきの悪い男が私がいつも使っているテーブル席に座っていた。ため息をつき仕方がないから寮に戻りそこで読み直そうとしたが、男が読んでいる本のタイトルに目がいった。
その本は私も大好きな妖精の物語。意外と顔に似合わず良い本を読んでいる。もしかしたら彼も妖精が好きなのかもしれないと思い、珍しく私は悪魔みたいな顔つきの男に話しかけた。すると彼は物語が好きで、いろいろな本を読んでいるのだという。
妖精について詳しくは無いが妖精が登場する話を知っていた。今まで聞いたことがないような物語が彼の口から語られ、私はどんどんのめり込んでいった。気がつけば、彼との会話が何よりの楽しみになっていた。彼の口から語られる物語も好きだが、それ以上にただ何気ない会話が私には楽しく感じた。
そんなギルドで唯一親しい彼の二つ名を聞いたとき、怒りが湧き起こってきた。
【金髪の悪魔】これが彼の二つ名だという。これが原因でミラジェーンという女の子と壮絶なバトルへと進展したこともあった。どうやら彼女は魔人と呼ばれ、悪魔と呼ばれている
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