第八話 充実した生活
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かしてルームサービスか」
扉を開けると従業員がワゴンを持ち列をなしていた。もう出来たのかという驚きとさすが五つ星ホテルなだけあってこれだけのワゴンと人数がいながらも廊下はまだまだスペースがあることの二重の驚きを体験しながらもやはり他の部屋の人達に迷惑になってしまうのですぐに入ってもらうことにした。
続々と入室してくる従業員は素早くテーブルメイキングをしてくれた。その椅子に座り、まだワゴンが全て入ってきていないが食事を開始する。テーブルマナーなど知らないので思うがままに口の中に放り込む。いずれマナーも覚えなきゃな。さっそく目の前のスパゲティを食す。
「うおっ! 何だこれ美味いな。濃厚でまろやかな風味、それが麺によく絡んで実に美味ィ!」
すると絶賛している俺の傍らに佇んでいた従業員がそっと俺に向かって話だした。
「栗ウニのパスタでございます。当ホテルでも自慢の一品でございましてこれを食べるためだけにこのホテルに来てくださるお客様もいらっしゃいます」
「あっこれスパゲティじゃないのか。未だによくわかってないんだよな。パスタとスパゲッティの違い」
「スパゲティはパスタの一種でございます。スパゲティーは断面は円。太さは様々ございますが、2,0mm弱ですね。これと混合しがちなスパゲティーニは線が細く断面は同じく円。太さの種類もあり、1,7mm前後でございます」
「はぁ〜さすがに物知りですね」
「恐縮です」
この人はこういう説明役の人か何かなんだろう。高級ホテルともなるとやっぱり親切だなと思いつつやはり人との会話は楽しい。続々と運ばれてくる料理も美味しく、やはり料理人が手を加えてるだけあって今まで食べたことのある品でもまるで違った味で楽しめた。
白毛シンデレラ牛など美味しすぎて五百グラムをペロリと平らげてしまう。何より嬉しかったのはお寿司だ。ストライプサーモンの脂がのった炙り寿司は最高だ。そのストライプサーモンから極僅かに取れるらしい金色イクラのお寿司も絶品。やっぱり米だよな、米。
骨付きコーンや生姜豚、ロースバナナを輪切りにしその上にキャビアを載せた一品も瞬く間に胃の中へと消えていく。ホワイトアップルのシャーベットやアップルパイのデザートも美味しく頬が緩んでしまう。食が進むな。そんな大食感な俺の食べっぷりを見て従業員が戸惑いつつ話しかけてきた。
「ラ、ライデン様はもしかして美食屋でございますか?」
「うん? あぁそうだが……何で分かったの?」
「それ程の量をお食べになる方は美食屋家業を営んでいると方だと相場が決まっております。以前いらっしゃった方もライデン様程ではございませんが、多くの品をお召し上がりになられていました」
なるほどね。美食屋は勿論食材を捕獲するこ
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