第八話 充実した生活
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ず、近くのホテルへとチェックインを済ませる。無論スイートルームだっ!と張り切って行ったが予約もせずに行ったため見事満室。ですよねぇーと思いながら運良く次に高い部屋をとれた。これぐらいいいだろ。八年も洞窟で過ごしてたんだ、これぐらいの贅沢したって罰は当たらん。
カードキーを通し部屋に着くとそこは開放感と高級感に満ち溢れた一室となっていた。
「――あぁ、そうだ。そうだよな。これが人が住むべき空間なんだ」
薄暗く湿った感じもない。塩害の心配もない。常に野生に襲われる警戒をしなくてもいい。素晴らしい空間だ。高層ホテルのため大きなガラス張りから見える景色も絶景だ。寝室に行くとこれでもかと大きいクイーンサイズのベットがあり、そこに寝転ぶとふわふわで心地よい。獣臭もしない。感動のあまり涙がホロリと落ちる。
「さすが、五つ星ホテルなだけあるな……そういえばここはホテルグルメと同じランクなんだよな。こんな高級ホテルの料理長を二十五歳で取り仕切る小松って……すごっ」
いつかホテルグルメも行きたいものだが、小松はいるのだろうか。というか今は原作の何年前だ。トムが原作から見るにまだ幼い感じが残ってたから当然原作開始前だと思っていたが、実際はどうなんだろう。
所詮俺の見た目だけの判断なのでもしかしたらもうすでに原作は開始されているのかもしれない。やはり一ファンとしては野次馬根性を発揮し原作キャラに会ってみたいものだが。そう思えるのも今の強さを手に入れたおかげかもしれないな。
とりあえず名残惜しいが寝室から出て、懐かしさすら憶えるリモコンを手に取りテレビをつけ、ついでにルームサービスを頼む。少し面白かったのが電話対応してくれた人の反応だ。さすがにメニューに載っている物を個人で全て頼むのは珍しいのかな。珍しいのだろうな……高級ホテルの従業員が慌てていたのだから。支払いはチェックアウト時に同時に支払われるとのことだ。一つ大人の知識が増えたぜ。
如何にも高級そうなソファーに座り、食事をテレビを見ながら待ちわびる。番組を見ていくと大半がグルメに関するものだった。料理講座や市場の中継、バラエティですらグルメを中心とした企画だ。さすがトリコ世界、食を中心に回ってるな。テレビチャンネルを葉巻を吸いながら回していると興味深い番組があった。
それは新種の食材発見のニュース。若き新星達がまたも大活躍という画面右上にテロップが出されている。今やこの世界では毎日のように新種が発見されているとのことだ。それを数多く発見しているのがこの若き新星達という。早くその期待の新人の顔見せろやと思いながらテレビを見続けているとジリリリリっとベルのような音が鳴った。何だこの音はと思い身構えていると、続いて扉の方でノックする音が聞こえてきた。
「あっ……もし
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