暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第九話 初依頼とカナ・アルベローナ
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囲にいた検束魔導士の部下達がざわめき始めた。反応を見ようと思ったが、こいつらが全員グルっていう可能性はなさそうだな。となるとこの集団を率いてるこいつだけの犯行ってわけか。

「き、貴様、不当な言いがかりは止めてもらおう! えぇい、こいつをひっ捕らえろ!」

 何とも小悪党が言いそうな言い逃れだ。哀れすぎて目も当てられない。部下達も動揺しながらもやはり、上司の命令には逆らえないようだ。まぁこの証拠も部下達からしてみれば本当かどうかも疑わしいからな。俺もギルド間抗争という違反をしているわけだし、どちらを信じるかなんて分かりきった事か。俺も早くカナを治療しなければいけない。さっさと終わらせるか。

「捕らえわれるほうは、ルシア君の言うとおり貴方のほうですよ。検束魔導士さん」

 すると突然後方で声が聞こえた。声がした方向を見ると依頼人でもあるブランクが周囲に使用人たちを従えながら佇んでいた。こちらを微笑みながら俺と検束魔導士達の間に介入する。使用人達の内数名がカナに近づき治療を始めてくれた。これで最悪の事態は間逃れたか。ブランクが俺の証拠書類の一部を手にとり、次々と今までの黒い繋がりの詳細を読み上げる。

「で、デタラメだっ! そんな嘘で塗り固められたものなど証拠になるか!」

 すると部下の中でも一番偉いであろう人物がこちらに近寄り、その証拠書類を遠巻きから内容を見ていた。恐らくこちらへの配慮だろう。そしてこちらに頭を下げ、確かに確認いたしましたと俺達に告て、検束魔導士を捕らえるよう指示をだした。
 何やら検束魔導士は騒いでいたがあっという間に捕まり連れ去られていった。弱っ!もう少し、暴れるかと思い期待していたんだが。俺はカナの様子を見に治療している場所まで行くとするか。

「く、来るな馬鹿っ! まだ上着着てないのよ!」

 いきなり放たれたマジックカードで攻撃され顔面に刺さりそうになるが二本指でカードを挟むように攻撃を阻止した。カードを見ると変態の文字が……このカードいつ作ったんだ?まぁカナも女の子だったということか。子供に興味はないが、カナは恥ずかしいのだろう。

「ルシア君、依頼品は確かに受け取ったよ。まさか闇ギルドと検束魔導士が本当に絡んでいるとはね。これは報酬を増額しなければ。この街の汚点も排除してくれたしね」

「汚点はたまたまだがな。だが増額は有難い」

 そうして無事一連の事件は解決した。
 ブランクが読み上げた資料から検束魔導士の悪事が次々と見つかり、逆に検束魔導士が所持していた資料からは闇ギルドの悪事が見つかった。お互い協力関係というよりも互いに利用しあっていた間柄だったようだ。

 俺達はブランクの家でカナが完治するまで滞在させてもらった。幸い傷跡は残らずにすみ、カナはほっとした様子だった
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