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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第九話 初依頼とカナ・アルベローナ
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った。

「あ、あれ! ルシアあれ見て!」

 カナが指を指した先にはブランクに事前に見せてもらったワインの写真と同じ物が鎮座していた。机の上に堂々と置くなよ。それにしても意外と小さいんだな。カナが抱え込めばすっぽりと隠れきれてしまう程に。

「あぁ、まさかこんな堂々と置いてあるとはな。罠かと疑ったがそれはないみたいだぜ。まぁギルドの中まで進入者が入ってくるとは思わないか。ギルド自体要塞のように侵入しづらかったからな」

「それにギルド自体に魔法を使って侵入しようとすればバレる結界魔法が張られてたしね。つくづくルシアのDBだっけ?それのデタラメさがわかったわ」

 俺のは魔法じゃないからな。しかしそんな魔法が掛かっていたのか。これからは透視のDBで一度見ておこう。魔法に掛からないとはいえ無用心すぎたか。それに魔法によるという条件ではなく、侵入者が立ち入ればと設定されていれば危なかったな。これで学べてよかった。

 そしてカナは長方形のクリアケースのようなモノで覆っているワインを持ち、笑顔を浮かべていた。できれば検束との繋がりがある証拠品も見付けておきたいが、透視のDBを使ってもまったく見つからない。まぁついでみたいなものだし無ければ無いでいいのだが。その件に関しては無実だったのかもしれない。とりあえずこれで脱出すれば無事依頼は解決だが……。

「誰だっ!」

 後ろを振り向けば、このギルドの一員であろうモヒカンが俺達を目撃し声をあげた。普段の声量で話してればそりゃバレるよな。これも教訓か。カナもあちゃーとした仕草で天を仰いでいる。続々と登場する雑魚を一先ず片付けるか。俺は魔剣デカログスを取り出し、剣の切っ先を何十人といる相手に向けて一言告げる。


「さて、お前ら何秒もつかな?」

 子供相手に油断せずに一斉に襲い掛かってきたのは賞賛しよう。慢心せずに挑むその姿勢は見事。だから俺も見習おう、全力でヤってやる。


――第三の音速の剣【シルファリオン】


 スピードに特化した超軽量の剣で高速度での移動と攻撃が可能となり、その速度は一振りで七つの斬撃を放つことができる。軽量な分攻撃力は落ちるがこいつら相手なら何の問題もない。俺は縦横無尽に駆け巡り、敵を次々と切り刻んでいく。
 カナも魔法の札(マジックカード)と呼ばれる特殊なカードを用いて俺を援護してくれる。遠距離タイプのカナとなら相性は抜群に良い。最後の敵一人はカナのマジックカードで敵を吹き飛ばし、俺がとどめの蹴りを喰らわせそいつごと壁を蹴り飛ばした。

「楽勝! ねっ?ルシア」

「だな。カナのおかげだ」

 カナはクリアケースごとワインを掲げながら嬉しそうにしている。そんなカナを見つめながらブランクに良い報告ができそうだなと一息ついたとき
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