暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第九話 初依頼とカナ・アルベローナ
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確かこの街を少し離れたところにある巨大な建造物をそのギルドの根城にしているという噂があります。そしてこの街を担当している検束魔導士との黒い繋がりも噂されていますが、これはかなり眉唾な噂ですね」

 検束魔導士か。確か評議院に属する魔道士で違法行為を犯した魔道士を検挙・拘束する権限を持っている奴らだったな。つまり、闇ギルドを捕らえる側の立場の人間だ。警察みたいなものか。

 しかし、検束魔導士と闇ギルドが繋がっていたとしたらやっかいだな。眉唾な噂だといいが……嫌な予感しかしない。とりあえずその本拠地とやらに乗り込んでみるか。俺とカナは早速そのギルドの本拠地へ向かうためブランクの屋敷を後にした。
 ブランクは最後まで俺達のことを心配そうな顔で見送っていたが。



 街から少し離れた森の中に隠れるように立てられたギルド。フェアリーテイルのギルドより大きいかもしれない……闇ギルドに負けてるのか。要塞のように周囲からの侵入は簡単に許してはくれなさそうだ。さて、このまま堂々と正面から行くのもいいが、あの検束魔導士との噂も気になる。ワインを探しつつ暇があれば証拠集めもするとしようか。

 ワインが盗まれてからすぐにフェアリーテイルに依頼したということは、盗まれてからまだそれほど日は経っていない。ワインの価値を調べてから売りに出すはずだ。ということはまだ売却もしくは自棄になってワインを飲んだりはしていないはず……だと良いんだが。

「中々進入できそうな所ないわね。どうする?もう真正面から」

「落ち着けカナ。真正面には見張りがいるだろ。さっきから焦りすぎだ」

「……」

「俺に任せろ」

 地底潜行のDB【サブマリーンソイル】土の中を潜水艦のように移動することができる。カナはうわっと驚きながらも、俺のいつもの不可思議能力だと気がつき静かになった。DB使用者に触れていれば能力を共有することができるため俺はカナをおんぶしながら地面に潜り込み、見張りにばれないようにギルド内に進入した……ちなみにペッタンコだった。大きく実ることを祈ろう。


 中ではバカ騒ぎしておりフェアリーテイルとそれほど変わらないなと思ったが、聞こえてくる話の内容は胸糞悪くなるものばかりだったのですぐにその考えを改めた。
 ギルド内に入ってからは壁抜けのDBを使用している。これは壁はもちろん床や天井を自在に行き来することができる。

 俺は酒場状態になっている広場を抜け、このギルドのマスターの部屋と思わしき場所へ侵入した。というより部屋の前の扉に札が掛けてあった。もう少し隠せよ。一瞬罠かとも思ったのだが、部屋に入ると広く豪華な内装だったため、正真正銘マスターの部屋だとわかった。中には誰も居らず今は出払っているようだ。そして意外にも目的の物はすぐに見つか
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