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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第九話 初依頼とカナ・アルベローナ
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普通、初依頼というものは簡単な依頼を受けることになっている。依頼とはどういうのものなのかをそれで学ぶわけだ。ゲームに例えるならチュートリアル。
そんな俺の初依頼はカナ・アルベローナと共に受けることになった。彼女のほうが年下だが、ギルドでは先輩ということになる。
カナと以前出かけた時に約束したのが、一緒に依頼を受けに行こうというものだ。俺としても初めての依頼は誰か経験者と行きたかったので了承した。何か暗黙のルールなどあるかもしれないからな。
依頼内容は希少な酒を盗まれたので取り返して欲しいというものだ。報酬はかなり高く50万Jと破格な値段らしい。しかも、その盗んだ相手によってはさらに報酬を吊り上げても良いと記載されていた。
実はこの依頼は前日からカナが受けたがっていたのだが、何か裏がありそうで手を付けられずにいた。そこで俺に白羽の矢がたったわけだ。実力がラクサス以上ならば申し分ないだろうとのこと。初依頼にしては難易度が高いと思うが。
しかし、何故こんな美味しい依頼が今まで残っていたのかというとカナがクエストボードの見えにくい位置に隠していたらしい。隠していたといってもクエストボードには確かにその依頼書は張り出されているわけで、見つけられないほうが悪いという理論武装をしていたが、どうなんだそれ。
そんなこんなでマグノリアから少し離れた街に到着した。規模にしては村に限りなく近い街と言ったところか。街にしては小さく、村にしては大きい、まだ発展途上なのだろう。
依頼主の家はすぐに見つけることができた。何せこの街の中ではかなり立派な方の家だったからだ。
大きな門の前に執事服のようなものを着込んだまだ歳若い使用人であろう人に出迎えられ、その依頼主の部屋へと案内された。家の中は成金趣味という感じではなく品の良い調度品や絵画が飾られていた。
それにしてもこの使用人中々やるな。歩いているときに身体の軸が全くぶれていない。これは戦う者特有の軸のぶれのなさだ。
その使用人が突然立ち止まり、ドアをノックした後失礼しますと一言。丁寧に開けられた扉からは壮年の男性が窓を眺めながら佇んでいた。恐らく今回の依頼主であろう人物は俺達二人を見て一瞬眼を細め不安の色を出したが、すぐにその表情を引っ込めた。まぁ、子供二人じゃ不安にもなるだろう。依頼主はソファーに座り、俺達にも座るよう声を掛けた。
「初めまして、私が依頼主のブランクです」
「フェアリーテイル所属ルシア・レアグローブだ」
「同じくカナ・アルベローナよ。よろしく」
俺達の挨拶を微笑ましそうに見ながらも、少し困ったような表情だ。やはり心配なのだろう。どこかで俺達の実力、もしくは観察力を披露し信頼を得なければならない。この依頼人
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