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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第四十五話 潰えた理想
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ンは彼等をまだ導きはしなかった。
「ウググ・・・・・・」
 まずはドルチェノフが出て来た。全身から煙を出しながらもかろうじて動いていた。
「誰かおらぬか・・・・・・」
 彼は周りを見回しながら言った。
「脚をやられた。うまく動けぬ」
「は、はい」
 それに従い二機のメタルアーマーが出て来た。そして彼を両方から支える。だがドルチェノフはそんな彼等に対して礼を言うことはなくこう言った。
「プラート大尉は何処だ」
「大尉殿ですか」
「そうだ。奴は一体何処にいるのだ、奴は」
 その前に影が現われた。それは蒼い影であった。
「貴様は・・・・・・」
「閣下、貴方も運がお強いようで」
 それはファルゲン=マッフであった。マイヨは生きていた。
「ですがここで終わりです」
 そしてまたレーザーソードを構えた。
「覚悟!」
「ま、待て!」
 ドルチェノフはここにきて命乞いに入った。
「わしと共にこのギガノスを!」
「ギガノスはギルトール閣下の理想と共にあるもの!」
 彼は叫んだ。
「それなきギガノスは最早・・・・・・ギガノスではない!」
 言い切った。それが彼のギガノスであったのだ。
「最早問答無用、覚悟しろ!」
「うわああああっ!」
 ドルチェノフは最後に叫んだ。全てが終わったと思った。だがそうはならなかった。
 ファルゲン=マッフの右腕が撃ち落とされた。レーザーソードを持つ右腕が。そして右から声がした。
「プラート大尉、これまでだ!」
 ギガノスの将兵達であった。かっては共に同じ理想の下戦った同志達だった。
「潔く投降しろ!そして裁きを受けろ!」
「生憎だがそうはいかぬ」
「何!?」
「私もギガノスの蒼き鷹と呼ばれた男。引き際は心得ている」
「ではどうするつもりだ」
「こうするのだ」
 そう言って地球を見上げた。最後に呟いた。
「閣下、おさらばです」
 そして地球へ向けて飛んで行く。速度のリミッターを解除して。今の爆発により傷付いたのはファルゲン=マッフであり、それは命取りであるのはもう言うまでもなかった。
「貴様等何をしておるか!」
 ドルチェノフはそれを見て狂ったように叫ぶ。
「早く、早く撃ち落とさんかあっ!」
 だがギガノスの将兵達はすぐにはそれに従わなかった。まずはマイヨのファルゲン=マッフに対して敬礼した。
「さらばギガノスの蒼き鷹」
「貴方は永遠の我等の中に生きる」
 そしてレールガンを構えた。一斉射撃に移る。
 それは一直線にマイヨに向かう。まるで彼に対する祝砲の様に。
「閣下、お約束は果たしました」
 蒼き鷹は心の中で呟いていた。
「これでもう思い残すことは・・・・・・」
 そして青い流星となって消えた。最後に一筋の光を残して。ギガノスの蒼き鷹はこうして姿を
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