第四十五話 潰えた理想
[18/18]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
らその軍人に近付いて行った。見れば気を失ってはいるが死んではいないようだ。
「生きてるみたいだな」
「うん」
少年はそれを確かめたうえで父親に尋ねた。
「それでどうするの?」
「どうするって?」
「この人だよ。怪我してるみたいだけれど」
「そうだな」
彼は一呼吸置いたうえでそれに答えた。
「怪我してるのなら仕方ないな。家に連れて帰って手当てしよう」
「助けるんだね」
「いつも言ってるだろう?傷付いてる人は絶対に助けろって」
「うん」
「それなら助けなきゃな。よいしょっと」
そしてその軍人を肩に担いだ。
「帰るぞ。ベッドを用意しておけ」
「わかったよ」
その親子はそんな話をしながら家に戻った。そしてその軍人は命をとりとめようとしていたのであった。
第四十五話 完
2005・9・18
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ