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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第四十五話 潰えた理想
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「それでは我々はハマーン=カーン、そしてバルマー帝国にあたるということですね」
「うむ。頼めるか」
「それが任務とあれば」
 ブライトが最初に応えた。
「喜んで行きましょう」
「済まないな、君達にばかり負担をかけてしまっている」
「いえ、そのような」
「そちらにまたラビアン=ローズを向かわせる。補給を整えた後すぐに行動にあたってくれ」
「はい」
 こうして彼等の作戦行動は変更された。ギガノスからネオ=ジオン、そしてバルマーにあたることとなった。彼等はそれに対処する為にすぐにマスドライバーから離れ宇宙に出たのであった。

 リンダはナデシコにある自分の部屋で一人いた。そしてその部屋の窓から見える銀河をただ眺めていた。
「リンダ」 
 そこにレッシィやフォウ達が入って来た。
「見ないと思ったら。ここにいたんだね」
「ええ」 
 リンダは力ない声でそれに頷いた。
「御免なさい、今は」
「言わなくてもわかるよ」
 レッシィはにこりと笑ってそれに応えた。
「お兄さんのことだろ」
「ええ」
「やっぱり気になるんだね」
「そうね。ずっと一緒に暮らしてきたし」
 リンダは力ない声で答えた。
「それに兄さんがそんなことするとは思えないし。話を聞くと」
「大丈夫よ、リンダ」
 だがここでフォウが言った。
「あの人は生きているわ」
「えっ・・・・・・!?」
 それを聞いて思わず顔を上げた。
「私にはわかるの。あの人が生きているって。プレッシャーを感じたから」
「そうなの」
「私にもそれはわかりました」
「麗さん」
 そこには麗もいた。彼女はにこやかに笑ってリンダにそう言った。
「彼は生きていますよ。そして地球に辿り着きました」
「地球に」
「ファルゲン=マッフは大気圏突入能力があったわよね」
「ええ、確か」
「それに助かったみたいよ。あの人は今地球にいるわ。生きてね」
「そうなの」
 それを聞いて気持ちが落ち着くのがわかった。
「だったら安心していいのね」
「とりあえずはね」
「これからどうなるのかまではわかりませんが」
「そう」
 フォウと麗の言葉にも頷いた。
「じゃあ私も元気でいることにするわ。そうじゃないと心配かけるし」
「あたし達はそうでもないけれどね」
 ここでレッシィは笑ってそう言った。
「えっ!?」
「一人ね。凄く心配するのがいるから」
「彼ね」
 フォウにもそれが誰だかわかった。
「そうでしょうね。あの人なら」
「誰のことなの、それって」 
 麗にもわかった。だがリンダにはそれが誰かまだわからなかった。
「すぐにわかるよ」
「すぐに」
「そうさ」
「おうい、リンダ」
 そしてここでケーンの声がした。
「ほら」
「噂をすれば影ね」
 
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