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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第四十五話 潰えた理想
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落ち着いてはいない。衝くのなら今だ。それに」
「それに!?」
「あ、これは何でもない」
 一瞬ギルトールについて言及しようとしたがそれは止めた。
「気にしないでくれ」
「わかりました」
「それでは敵の戦力が整わないうちに叩くぞ。いいな」
「じゃあすぐにでも行動開始ですね」
「うむ」
「全軍挙げていきますか」
 こうして次の作戦が決定しようとしていた。だがそこで思わぬ横槍が入った。
「おお、丁度皆集まっていたな」
 モニターにミスマル司令が姿を現わした。
「御父様」
「おおユリカ、元気そうだな」
 彼は娘の顔を見るとその厳しい顔を急に崩れたものにさせた。
「本当に心配しているんだぞ、御父さんは毎日御前のことをだね」
「あの、司令」
 そんな彼にブライトが声をかけてきた。
「御用件は何でしょうか」
「あ、うむ」
 彼の言葉に我に返り顔を元に戻す。
「実はな。ネオ=ジオンがまた動こうとしているのだ」
「ネオ=ジオンが」
「そうだ。コロニー落としにこそ失敗したが彼等はまだ戦力がある。その戦力を地球に向けようとしているのだ」
「地球に」
「アフリカ大陸に向けて降下しようと計画しているそうだ。既にその主力がアクシズを発っている」
「もう」
「何と素早い」
「その部隊の中にはハマーン=カーンもいる。どうやら本気のようだ」
「ハマーン」
 クワトロはその名を聞いてサングラスの奥の目の光を強くさせた。
「彼女が陣頭指揮にあたっているらしい。すぐに対処したいのだが」
「しかし今我々はギガノスと」
「彼等の力は弱体化している。今は放っておいていいという判断だ」
「誰のですか?」
 グローバルはそこを衝いてきた。
「諸君等もわかっているとは思うが。彼だ」
「ああ、あの方ですか」
 グローバルにはそれが誰かすぐにわかった。
「成程な。相変わらず地球のことしか考えてはいないらしい」
 京四郎がシニカルにそう言葉を漏らした。
「今ここでギガノスを潰しておかないと禍根を残すというのにな」
「そのギガノスの動きも地球でまた活発化している」
「またですか」
「中央アジアでな。グン=ジェム大佐の部隊だ」
「またあの爺さんかよ」
 ケーンがそれを聞いてあからさまに嫌そうな顔をした。
「暫く見ねえと思ったら」
「生きていやがったのかよ」
「まあそう簡単に死ぬとも思えないけれどな」
 タップとライトがそれに合わせる。
「どっちにしろ迷惑だぜ。ただでさえティターンズやドレイクやらがいるってのによ」
「おまけにミケーネや邪魔大王国までいるしな。地球も大変だな」
「だからこそ君達に対処して欲しいというのだ。月は今は抑えるだけだ」
「勝手な話だな」
 亮はそれを聞いて呆れたような言葉を漏らした。

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