第四十五話 潰えた理想
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が」
「そうだな」
ブライトはそれに頷いた。
「じゃあそうするとしよう。全軍一時集結だ」
「了解」
そしてドラグナー3やルリ等を中心として情報収集が行われた。戦いの最中捕虜としたギガノス軍の者達もいた。彼等にも話を聞くと意外なことがわかった。
「まさか、プラート大尉が」
皆それを聞いて驚きを隠せなかった。
「ギルトール元帥を。そんな筈がない」
「だがどうやら本当らしい」
直接尋問を行ったクワトロが皆に対してそう述べた。拷問は彼のやり方ではない。もっとも捕虜になった虚脱感かこちらが聞いてもいないことまで向こうから話したのであるが。
「そしてそれによりギガノスの若手将校達は粛清されたそうだ。ドルチェノフ中佐によってな」
「早いな」
アムロはそれを聞いて眉を顰めさせた。
「どうやらプラート大尉のギルトール元帥暗殺は突発的なもののようだが。それにしては早過ぎないか」
「私もそう思う」
クワトロもそれに同意した。
「以前から若手将校と将軍達の間で対立があったようだが」
「そのドルチェノフってのは将軍派なんだな」
「それもかなり急進派だったらしい」
洸にそう答える。
「ギルトール元帥にも若手将校達に対して強硬策を取るよう執拗に言っていたらしい」
「あいつならそう言うだろうな」
忍はそれを聞いて顔を顰めさせた。
「それしかねえ単純馬鹿だからな」
「忍が言っても説得力ないけれど」
沙羅がそう言って笑う。
「けれどあいつに関しては同意だね。威張るだけで実力も何もないし」
「どうやらとんでもないおっさんみたいだな」
神宮寺はそれを聞いただけでドルチェノフがどういう男かを的確に見抜いていた。
「そんなおっさんのやることだ。何か裏があるな」
「ミスター、それは深読みし過ぎては」
「いや、彼の言う通りだと思う」
クワトロは今度は麗にそう返した。
「おそらく。彼は以前から計画していた。若手将校達の粛清を」
「そしてギルトール元帥暗殺も」
「そこまではわからないがな。だが可能性はある」
「ふむ」
皆それを聞いてそれぞれの思索に入った。
「何か情報がまだ足りないな」
まずフォッカーが言った。
「今の状況じゃな。即断はできないぞ」
「フォッカー少佐の言う通りですね」
そしてルリがそれに賛同する。
「今はそれよりも今後のギガノスのことです」
「彼等か」
「どちらにしろこの粛清とマスドライバーの破壊で戦力はかなり落ちています」
「潰すのなら今、ということだな」
「はい」
彼女はグローバルの言葉に頷いた。
「どうでしょうか」
「そうだな」
グローバルはそれに答えた。
「ではそうするとしよう。全軍ギガノスの総司令部に向けて進撃だ」
「了解」
「おそらく敵はまだ
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