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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第四十四話 第三の敵
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その言葉に頷いた。
「我々の目的はバゴニアへの侵攻ではありませんからな」
「そうだな。だがバゴニアの上層部は一体どうしたのだろう」
「バゴニアのですか」
「彼等もそれ程愚かではなかった筈だが。ましてやゾラウシャルドのような野心家でもなかった」
「それですが一つ奇怪な情報が入っております」
「奇怪な情報」
「はい。どうやら今のバゴニア上層部は彼に操られているようなのです」
「洗脳か」
「おそらくは。今やバゴニアは彼の思うままです。だからこそ我々に攻め入っているのではないでしょうか」
「そこまでしているとは。何という男だ」
「それがゼツという男です。手段は選ばない」
「わかってはいるつもりだったが」
「ですから御気をつけ下さい。殿下の身辺にも」
「私もか」
「そうです。殿下に何かあってからでは手遅れですから。宜しいですね」
「わかった」
 フェイルは彼の言葉をよしとした。
「それでは少し身を慎もう。何かとありそうだからな」
「シュテドニアスは抑えましたがまだ彼等がいます。ですから御気をつけを」
「うむ」
 そう言い残してカークスもまた出撃した。フェイルはそれを見届けると王宮へと戻った。カークスの言葉を受け入れたからであった。

 その頃ラングランとバゴニアの国境では一機の魔装機が警戒にあたっていた。バゴニアの魔装機ギンシャスプラスであった。バゴニアの指揮官用魔装機である。
「ふむ」
 それに乗っているのは革命前のフランス貴族の髪形をしたバゴニアの軍服の男であった。細面で整った顔をしている。
「今のところラングラン軍は来てはいないな」
「ジノ=バレンシア少佐」
 後ろから声がした。そして数機の魔装機がやって来た見ればギンシャスであった。
「そちらには何もいませんか?」
「うむ。そちらはどうだ」
「何も。今のところはな」
「そうですか。ラングランはどうやらカークス将軍を差し向けて来るそうですが」
「カークス将軍をか」
「はい。既に出撃しているとの情報もあります」
「そうか」
 ジノはそれを聞いて少し思索に耽った。
「だとすれば少し厄介だな」
「はい」
「彼は名将だ。それにラングランはシュテドニアスとの戦いの後とはいえ力がある。少なくとも我々よりはな」
「勝利は難しいでしょうか」
「順当に考えたならばだ。だがゼツ博士は違うと言っておられる」
「ゼツ博士が」
 シュテドニアスのパイロット達は彼の名を聞いて顔を顰めさせた。
「あの人がですか」
「そうだ」
「また良からぬことを考えているのではないでしょうか」
「滅多なことは言うな」
 だがジノはそんな部下達を窘めた。
「確固たる証拠もないからな」
「わかりました」
「だが。何故ここに兵を派遣するのかがわからぬ」
「ここに
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