第四十四話 第三の敵
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れど」
「御前の言いたいことはわかっている」
フェイルは妹の言葉に顔を引き締めさせた。
「追放したのだが。まさかバゴニアにいるとはな」
「ところで一つ聞きたいんだけどよ」
「ん、豹馬どうしたの?」
「そのゼツっておっさん何者なんだ?とりあえずとんでもねえ奴だってことはわかるけどよ」
「かってはラングランの王立アカデミーにいる錬金術士だった」
フェイルがそう語った。
「だが禁断の秘術・・・・・・。人を使ったものに手を出してしまったんだ。そしてその罪によりラングランを追放されてしまった」
「つまりよくあるマッドサイエンティストってやつだな」
「まあわかり易く言うとそうなるわね」
「で、そのおっさんがバゴニアに潜り込んで復讐の為にラングランに攻め入ろうってことだな」
「その通りよ。よくわかってるじゃない」
「というかすぐわかるぜ。あんまりにもお決まりのパターンだからな」
「何かドクターヘルを思い出すわね」
「あいつにも手こずったしな」
甲児はさやかの言葉に苦い顔をした。
「今度こそくたばったみたいだけどな」
「生きてちゃ怖いわよ、あんな見事に死んだのに」
「地獄から甦ったとかいうのはなしにして欲しいいな、全く」
「ホント」
「けれどゼツは実際にここに攻め入ろうとしているのよね」
セニアは溜息混じりにそう述べた。
「昔から本当に執念深かったし」
「何か性格的には最悪みてえだな」
「それで頭だけはいいからね。厄介なのよ」
「何ちゅうかホンマわかり易いやっちゃな」
「所謂狂気の天才というものですね」
「何かいい方向に頭を使えないものでごわすか」
「それができたらあたし達はここにいないわよ、残念だけれど」
「ちずる、わかってるじゃない」
「嫌でもわかるわ。もうコンバトラーチームに入って大分経つし」
「その間いかれた奴も何度も見てきたからな。で、そのゼツっておっさんはどんなマシンを作ってるんだ?マグマ獣とかそんなモンじゃねえよな」
「魔装機よ」
「ああ、そっちなのか」
豹馬はセニアのその言葉を聞いて頷いた。
「で、ジャオームとかそんなのか?だったら厄介なんだけどな」
「何か変な形をしたのが多いわね」
眉を顰めさせながら答える。
「動物みたいな。趣味が悪いと言えばそうなるけれど」
「よく知ってるじゃねえか」
「一回バゴニアの魔装機見たことがあるから。あれが彼の開発だとしたら納得がいくから」
「ふうん」
「性能はよくわからないけれどね。けれど覚悟しておくことは変わらないわ」
「何かあるのか?向こうの魔装機に」
「ゼツはね、人の脳を錬金術に使おうとしたのよ」
「またえらく気色の悪いやっちゃな」
「酷いことをするものでごわす」
「意識を持つ兵器を作ろうしたのよ。けれどその為
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