暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第四十四話 第三の敵
[16/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
てるな」
「まあね。色々あったから」
「過去を持つ女ってのはミステリアスね」
「ブロンクスの獅子程じゃないわよ」
「俺は狼だぜ、そこんとこよろしくな」
「わかってて言ってるのよ。じゃああたしは蛇遣いね」
「俺は竜か」
「楯と拳を持ってね。期待してるわよ」
「宙がいないのがちょっと残念になってきたな」
「ははは、そうだな」
「とにかくあたしはあの金髪のキザ男もおさげの変態も認めないからね!それだけは言っておくわ!」
「変態だなんてあんまりじゃ」
「じゃあ妖怪にしておくわ。何処をどうやったらあれが人間に見えるのよ」
「超人とか」
「だからねえ、そうした存在が嫌なのよ!常識がない!」
「何かエキサイトしてるな」
「ナーバスな年頃なのよ」
 さらに感情的になっていくアスカを見ながらグッドサンダーチームは笑っていた。結局この時はシュメルとの交流は進んだが彼を保護するまでには至らなかった。ロンド=ベルは止むを得なくここはその場に駐屯するに留まり交渉を続けることにした。
「それにしても気になるわね」
「何が?」
 シュメルの家からグランガランに戻って来たミサトにリツコが尋ねた。二人もシンジ達と共にシュメルの家に行っていたのである。ちなみにリツコはシュメルの描いた猫の絵ばかり見ていた。
「あのロザリーって娘だけれどね」
「ええ」
「何かおかしいと思わない?」
「そういえばそうね」
 リツコは彼女の言葉に頷いてそう言葉を返した。
「何かね。引っ掛かるわね」
「普通フィアンセっていうのならもっといとおしそうな目をするじゃない」
「それはわかるわ」
「けれどあの娘は違ったわ。何か憎しみを感じる」
「そして同時に何かやすらぎも感じる。複雑ね」
「マサキ君もシンジ君もそれには気付いていないみたいね」
「案外グッドサンダーの面々はわからないけれど」
「確かなことはまだわからないからこれからどうなるかわからないけれど」
「何か妙なことにならなければいいね」
「ええ」
 そう話をしながらそれぞれの部屋に戻った。この日は戦いの他は何の進展もなかった。翌日バゴニアがラングランに対して正式に宣戦を布告したことを除けば。

 バゴニアとラングランはこうして戦闘状態に入った。だがその数日前からバゴニア軍のラングラン侵入があり戦闘も起こっていたからこれはあまり意味がなかった。だが話は別のところで問題となっていたのであった。
「キヒヒヒヒヒヒヒヒヒ」
 バゴニアの首都バラスの国立アカデミーの奥深くから不気味な笑い声が聴こえる。暗い部屋の中で多くの実験器具に囲まれた男が笑っていたのであった。
「遂にはじまったわ。わしの宴が」
 見れば老人であった。白髪頭でその頭頂部は見事に禿げ上がっている。結果として河童、いや落ち武者の様
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ