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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第四十三話 月の異変
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軍達のせいです!」
「人事の刷新を!」
「そしてギガノスの理念の再生を!」
「待て!」
 マイヨは彼等に対して一言そう言った。
「今ここで御前達が騒ぎを起こして何になるというのだ!」
 彼は将校達を見回しながらそう述べた。
「ギガノスはまだその戦いをはじめたばかり。そこで亀裂を起こして何になるというのだ!」
「しかし!」
 それでも彼等は引かなかった。
「このままではギガノスは腐敗してしまいます!」
「ギルトール閣下はどう御考えなのでしょうか!」
「閣下の行われることに今まで過ちがあったとでもいうのか!?」
「そ、それは・・・・・・」
 それを言われると沈黙せざるを得なかった。
「ありません」
「そうだろう。ではここは閣下の御考えに従え」
「はい」
 マイヨにギルトールの名を出されては頷くしかなかった。
「わかったな。それぞれの責務を果たせ。そして本当の意味で腐敗しきった地球連邦に勝利を収めるのだ」
「わかりました」
「ティターンズ、そしてネオ=ジオンもいる。我々の敵は一つではない」
 彼等は月にいた。従ってその敵もまた宇宙にいる者達だけであったのだ。
「わかったな。戦いはまだこれからだ」
「はい」
「軽挙妄動は慎め。さもないと御前達のせいでギガノスは敗北する」
「我々のせいで・・・・・・」
「そうだ。そうした愚かな結果にならない為にも」
 マイヨは最後にこう言った。
「自身の責務にのみ専念するのだ。よいな」
「わかりました」
 こうして騒ぎは何とか収束した。そして若手将校達は別れてそれぞれの場所に帰った。しかしそれを見届けるマイヨの顔は晴れはしなかった。
「困ったことだ」
 彼はこれからのギガノスについて憂いていた。最早若手将校達の不満は彼が宥めても限界が見られるようになっていた。それに対して高級将校達は彼等を鎮圧する機会を窺っている。不穏な空気がギガノスを支配しようとしていることは他ならぬ彼が最もわかっていることであったのだ。
「あの者達の言うことも最もだ」
 内心ではそう思っていた。彼も高級将校達の腐敗には気付いていた。そしてそれを苦々しく思っていたのだ。特にある男のことを。
「ドルチェノフの様な輩は。除かなくてはならない」
 そう思っていた。しかしそれは出来ない。少なくとも彼には。それができるのはギガノスにおいては一人しかいなかったのだ。
「プラート大尉」
 ここで一人の若い兵士が彼に声をかけてきた。
「何だ」
「ギルトール閣下が御呼びですが」
「閣下が」
 それを聞いて丁度いいと思った。直接話をしたいと思っていたところであったのだ。
「すぐに執務室に来て欲しいとのことですが」
「わかった。すぐに行こう」
 それに答えるとすぐにギルトールの執務室に向かった。そ
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