第三十八話 バイタル=ネット
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の?あまり楽しんでないよ」
「何でもないさ」
彼は不機嫌な顔でそう答えた。
「お婆ちゃんとも話してないみたいだし」
「そうでもないよ」
「いや、そうだよ。話してないよ」
ヒメはそう反論した。
「どうして?お婆ちゃんが可哀想だよ」
「ヒメには関係ないだろ」
「何でそんなこと言うんだよ、可愛くないよ、それ」
「何言ってるんだよ!」
勇も腹が立ってきた。
「だからヒメには関係ないだろ!」
「そんなわけない!私勇のことわかる!」
「どういうことなんだ!?」
「やきもち焼いてるんだ!カナンさんが最近オルファンで色々と忙しいから!そうなんでしょ!」
「違う!」
「どう違うの!その通りでしょ!」
「カナンも関係ないだろ!」
たまりかねたように叫ぶ。
「俺はカナンの生徒でもヒメの生徒でもないんだ!何でいちいち」
「いちいち・・・・・・何!?」
ヒメはそう言って勇を見上げた。
「何か言ったら!?臆病者!」
「臆病者じゃない!」
「じゃあキスでもして黙らせるつもり!?前みたいに!」
「クッ!」
「何騒いでいるの、お兄ちゃん、お姉ちゃん」
ここでケン太が出て来た。
「ケン太君、どうしてここに」
「僕達ここに呼ばれちゃったんだ、ノヴァイス=ノアに」
「どういうことなんだ?」
「よくわからないけれど。クマゾー君達も一緒だよ」
「子供達をか。何かあるのか?」
勇はケン太からそれを聞いて考え込んだ。
「だとしたら一体」
「バイタル=ネット作戦にオーガニックな効果が期待できるんだって」
「どういうことなんだ?」
「子供達が大人より純粋だから?」
ヒメも首を傾げていた。
「そういうことなのか?しかし」
「これは私の考えなのだよ」
「司令」
ゲイブリッジが彼等の前に出て来た。そしてそう語った。
「ヒメ君の言う通り子供達の純粋な心が欲しくてね。それでここに来てもらったんだ」
「そうだったんですか」
「それで僕達は何をすればいいんですか?」
「ここにいてくれるだけでいい」
ゲイブリッジはケン太にそう答えた。
「この作戦の間だけで。それでいいかな」
「本当にそれだけでいいんですか!?」
「ああ」
彼は答えた。
「大人しく遊んでいてくれればいいからね」
「わかりました。それじゃあ」
「うん」
「ケン太君、遊んでばかりでは駄目ですよ」
「OVA」
「ちゃんと勉強もしないと」
「わかってるよ。OVAまで一緒なんてな」
「グッドサンダーチームはいつも一緒です」
「ちぇっ」
こうしてケン太はOVAに連れられ個室に入った。勇とヒメはそれを黙って見送っていた。
「子供の存在がオルファンに影響を与えるということか」
「それもいい影響なのかも」
しかしそれはまだわ
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