第三十七話 十三人衆
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第三十七話 十三人衆
宇宙に出たマクロスと三隻の戦艦、そしてパイロット達はそのまま航路をコロニーとネオ=ジオンの部隊が展開しているエリアに向けた。打ち上げ時の激しい戦闘と比べると落ち着いた航路となっていた。
「まずは宇宙に出られためでたしといったところか」
「油断するのは早いわよ、勝平」
生まれてはじめて宇宙に出られて上機嫌の勝平に対して恵子がそう忠告した。
「敵は宇宙にこそ一杯いるんだから」
「そうだったのか」
「そうだったのかって」
「何で御前はそういつもいい加減なんだ?」
宇宙太も呆れた声を出した。
「これからネオ=ジオンやギガノスと戦わなくちゃいけないんだぞ。そんなことでどうするんだ」
「何とかなるだろ、そんなもん」
「何とかって・・・・・・」
「コロニーが落ちたらどうするんだ、全く」
「そんなものザンボットで止めてみせるさ」
勝平は自信満々にそう答えた。
「御前達だっているんだからな。何としても止めてやるぜ」
「全く」
「まああんたらしいと言えばそうだけれど」
「そうだ、その心意気だぜ」
忍がそこにやって来た。
「忍さん」
「敵なんてなあ、片っ端からぶっ潰してやりゃあいいのよ。それが戦いってやつだ」
「さっすが忍さん、話がわかる」
「おうよ、断空光牙剣でコロニーなんざ真っ二つにしてやるぜ」
「それが地球に落ちたらどうするんだ?」
端で聞いていたアランが見ていられなくなったのか出て来た。
「そこまで考えているのか」
「真っ二つにすりゃあ爆発するから関係ねえぜ」
「まあそうだけれど」
恵子はそれでも何か釈然としなかった。
「けれど荒っぽ過ぎないかしら」
「戦争で何言ってるんだよ、恵子」
「けれどね。少しでも周りに迷惑がかからないようにしたいし」
「恵子ちゃんの言う通りだ」
アランがそれに頷いた。
「藤原も勝平君ももう少し落ち着いて戦え。そうでないとまた痛い目を見るぞ」
「ヘッ、そんなこと言ってちゃ戦争になりはしないぜ」
「そうだそうだ、戦争だから派手にいかないとな」
「やれやれ」
「まあ聞くとは思わなかったけれど」
二人はそれを聞いて呆れた声を返した。宇宙太はもう匙を投げていた。
「まあいい。ところで艦長達から何か連絡はあったか」
「今のところはねえぜ」
忍がそれに答えた。
「まあどのみちすぐに戦いに入るぜ。ブラックイーグルの出撃準備はできてるんだろうな」
「当然だ」
「ならいいけれどよ。今度の敵はネオ=ジオンにギガノスだからな」
「ああ」
「手強いだろうな。腕が鳴るぜ」
「あんたはそれしかないの?」
「沙羅」
「戦うことと食べること以外に何か言ってるの見たことないよ、最近」
「うっせえ、それ以外
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