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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第三十七話 十三人衆
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 ケーンがそれに問うた。
「デラーズ提督は敵ながらできた人物だからな。そうしたことはしないだろう」
「成程」
「けれど野心のある奴が出て来たらどうなるんだ?」
「その時が一番危ないな」
 タップの問いに答えた。
「ハマーンに匹敵するカリスマ性の持ち主が現われるかどうか、だが」
「そんなのザビ家の奴しかいねえんじゃねえか?」
「あるいは」
「あれっ、クワトロ大尉。何か?」
「いや、何でもない」
 だがクワトロはそれには首を横に振った。
「ケーン君、気にしないでくれ」
「そういうことなら」
「・・・・・・・・・」
 ケーン達はそれでよかった。だがアムロとブライトはそれを見て何か不吉なものを感じていた。
「とにかくだ」
 ライトが話を続けていた。
「とりあえずはネオ=ジオンも分裂したりはしないだろう。これからどうなるかわからないがな」
「ちぇっ、じゃあ今まで通り連中の相手をしていかなきゃいけねえのかよ」
「そうぼやくなよ、タップ」
「まあ音楽でも聴いて気を紛らわせろ」
「そうだな。じゃあマイケル=ジャクソンでも聴くか」
「微妙に古いな、おい」
「スリラーは名曲だぞ」
 何時の間にか音楽の話になり話し合いは終わった。クワトロは話が終わるとラー=カイラムに戻ろうとした。だが廊下で二人の男が彼を呼び止めた。
「シャア」
「どうした、アムロ君」
 クワトロは声の主に顔を向けた。
「今の私はその名ではないが」
「じゃあキャスバル=ズム=ダイクンと呼ぼうか」
「厳しいな。それにブライト艦長も一緒だとは」
「少し気になることがあってな」
 ブライトもアムロと同じ顔であった。真剣なものであった。
「さっきの話だが」
「ネオ=ジオンのことか」
「そうだ。それについて御前はどう考えている」
「もう私には関係のないことだ」
 クワトロは一言そう答えた。
「今の私はクワトロ=バジーナなのだからな」
「そうか。ならいい」
「安心してくれ、二人共」
 彼はここで二人に対して言った。
「今のネオ=ジオンは私の考えとは違う」
「どういうことだ」
「私の考えはジオニズムだ。それは変わらない」
 そう語った。
「だがあれは・・・・・・。単なる独裁主義だ」
 ギレン=ザビが目指したのがそれであった。彼はアドルフ=ヒトラーやヨシフ=スターリンの正当な後継者であったのだ。彼自身もそれを自負していた。だからこそ父であるデギンに『ヒトラーの尻尾』と揶揄されたのだ。デギンもかっては独裁者たらんとしたが途中でその権力に疲れてしまったのだ。権力というものの魔力に耐えられなかったということであろう。それがデギンの限界であったのかも知れない。
「少なくとも私は独裁者になろうとは思わない」
「御前自身がそう思っていようとも
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