第三十六話 宇宙へ
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長なことを言っている場合か」
「おっと、そうだった」
「だが人は外見では判断はできない。テンカワ=アキトよ」
「何だ!?」
「貴様と一勝負したい。いいか」
「断っても来るつもりだろう」
「確かにな」
彼はそれを否定しなかった。
「行くぞ。覚悟はいいか」
「俺だってエステバリスに乗ってる時はやってやるんだ!」
アキトは叫んだ。
「行くぞ!やってやる!」
「さあ来い」
男は冷静なままであった。その吊り上がった目が冷たく光る。
「思う存分相手をしてやる」
「行ってやる!」
二機はすぐに戦いに入った。まずはアキトnエステバリスが攻撃に入る。
「これならっ!」
ラビットライフルを放つ。しかしそれは北辰に呆気なくかわされてしまった。
「造作もないこと」
「クッ!」
「この程度では私は倒せはしないぞ」
「ならこれでっ!」
今度は大型レールカノンを放った。しkしそれもかわされてしまった。
「甘いな」
「レールカノンも!」
「どうやら貴様の腕自体は悪くはないようだな」
北辰は冷静にアキトのエステバリスを見ながらそう言った。
「だがエステバリスではな。私の相手となり難い」
「エステバリスを舐めるなあっ!」
アキトはそれを聞いて叫んだ。
「エステバリスを馬鹿にできるというのか!」
「できるな」
しかし北辰はそれにも冷徹に言葉を返した。
「来い。今それを見せてやる」
「何を!」
アキトは突っ込んだ。そこで北辰の杖が微かに動いた。
「ふん」
「なっ!」
それだけでエステバリスのレールカノンが弾き飛ばされた。アキトはそれを受けてすぐにラビットライフルを出そうとする。だがそれは間に合わなかった。
「こういうことだ」
「クッ・・・・・・!」
秋とのエステバリスの喉元に杖が突き付けられていた。これでは動くことができなかった。
「エステバリスは接近戦に弱い。ならばそれを突いていけばいいだけのことだ」
「アキトッ!」
ユリカが出ようとする。しかしルリがそれを制止した。
「ルリちゃん」
「大丈夫です」
ルリはそう言ってユリカを宥めた。
「アキトさんは死にませんよ」
「けど」
「殺すつもりなら杖を突き付けたりしませんから」
ルリの言う通りであった。北辰はアキトの動きを封じただけでここではそれ以上何もしようとはしなかった。
「さて、負けを認めるか」
「クッ・・・・・・」
「認めざるを得ないな。だが認めるわけにはいかない。貴様にもプライドがあるだろう」
彼はアキトの心境を見越してそう言った。
「今は勝負を預けておこう。どのみちまた会う」
「また」
「そうだ。その時にはエステバリスでは相手にはならないぞ。私も本気を出させてもらう」
「あれで本気じゃねえのか
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