第十八話 海辺の死闘その三
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「私達の付き合いだから」
「それもいいのか」
「他人行儀はいいのよ」
相変わらず彼からあえて視線を外してだ。前の鏡を見ながらの言葉だった。
「そんなことはね」
「それではこれからは」
「何度も言うつもりはないわよ。それじゃあね」
「わかった。それではまたな」
「ええ、宜しくね」
こうしてティターンも席に着いた。そのうえで戦いを見るのだった。とはいっても戦いはまだはじまっておらず言い合いばかりであった。
「長いなあ」
その言い合いを見ながら思わず言うヤツデンワニだった。
「しかも緊張感ない。鰐それ少し寂しい」
「戦わないならそれに越したことはないがのう」
「そういうもの?」
ヤツデンワニはマスターシャーフーの言葉に問い返した。
「そういうものなのかな」
「戦わずして目的を達すればそれで最高じゃ」
シャーフーはこう言うのだった。
「何も常に戦わなくてはならない訳ではないのじゃ」
「しかし今はだよ」
ボンバーがここで言う。
「そういうわけにもいかないしさ」
「それじゃあ今は」
「やっぱり」
「戦うしかない」
このことを確かめ合う。そのうえでその戦いを見るのだった。
戦隊の面々も敵達もだ。まだ戦いにいっていない。言い争いを続けている。
今度はロンがだ。その慇懃な面持ちで言うのである。
「さて、それではです」
「で、御前の相手は誰がいいんだ」
「そうですね。やはりそれは」
ゲキレッドを見ながらの言葉だった。
「貴方ですかね」
「俺だってのかよ」
「はい、やはり貴方しかいないでしょう」
「いや、それは違うな」
今度はゲキブラックが出て来た。
「御前の相手は俺だ」
「げっ、理央」
「貴様には悪いがこの男の相手は俺だ」
ゲキブラックはそのゲキレッドに顔を向けて告げた。
「やはりな」
「何で俺じゃないんだよ」
「いいじゃない、理央様がそう仰ってるんだし」
ゲキグリーンは当然ゲキブラックの味方であった。そのゲキブラックの横に来てだ。そのうえで彼の方について参戦したのである。
「それも当然でしょ」
「おい、じゃあ俺の相手はどうなるんだよ」
「私は何人でも構いませんが」
慇懃な笑みは余裕の表れであった。
「そう、ゲキレンジャー全員でも」
「おやおや、ロンさんも楽しんでますなあ」
アクマロはそんな彼の言葉を聞いて顔をあげて笑ってみせる。
「それでは我も楽しませてもらいますか」
「貴様の相手は誰だ」
薫のシンケンレッドがそのアクマロに問う。
「私が相手をしようか」
「いいですなあ。姫様との手合わせも」
「そうか。それならだ」
「さて、それではです」
そのロンがまた言ってきた。
「戦いをはじめましょうか」
「そうだな」
「聖杯を貸
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