第三十四話 月下の格闘
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イマーとマサキに顔を戻した。
「手を組まないか、俺と」
「何故だ?」
「俺達が手を組めば無敵、共に世界を掌握しようというのだ」
「世界をか」
話を聞くマサキは邪な笑みを浮かべたままであった。
「あのような小娘に世界をどうにかできる筈もない。だが俺ならできる」
「塞臥、貴様!」
祗鎗はそれを聞いて激昂した。
「貴様、やはり!」
「それがどうしたというのだ」
だが塞臥は開き直った。
「世界は力ある者の手に収まるべきなのだ。あのような小娘の手に収まるべきものではない」
「小娘だと!貴様、帝を!」
「力ある者の手、か」
マサキは二人の言葉を聞いて冷やかに笑っていた。
「戯れ言だな」
しかしそれは二人の耳には入らない。彼等、いや祗鎗は激昂したままであった。
「謀反を企むか!」
「謀反ではない」
塞臥は邪悪ささえ感じられる声でそう答えた。
「当然の権利を主張するだけだ。力のある者がな」
「まだ言うか!」
「何なら貴様を仲間に加えてもいいのだぞ」
塞臥は今度は勧誘に出た。
「貴様の力、惜しい。どうだ?俺につかぬか?悪いようにはしないぞ」
「断る!」
「やはりな」
「・・・・・・当然のことだ」
どういうわけか塞臥とマサキではそれを聞いた反応は違っていた。
「貴様が謀反を企てるというのなら、塞臥」
祗鎗はそう言ってバーストンの全身に力をこめさせた。
「俺は貴様を倒す!」
「できるのか?貴様に」
「できる!」
そう言って腹から何かを出した。
「この核ミサイルでな!せめて一撃で葬ってやる!」
「何っ、核だと!?」
ロンド=ベルの者達はそれを聞いて驚きの声をあげた。
「あいつ、そんな物騒なモンまで持っていやがったのかよ!」
「何て野郎だ!」
「死ね、塞臥!」
だが祗鎗はそれに構わずに攻撃に入った。
「これで消し飛ぶがいい!そして己が罪を地獄で悔やむのだ!」
「ふん」
だが塞臥は核ミサイルを突き付けられてもまだ平然としていた。そしてロクフェルに顔を向けた。次に彼女の名を呼んだ。
「ロクフェル」
「な、何っ!?」
問われたロクフェルは驚いたように顔をあげた。
「御前を愛しているぞ」
「え、ええ」
「何だとっ!」
それを聞いた祗鎗の顔が急に強張った。
「ロクフェル、今何と!」
「フン、知らなかったのか」
塞臥は嘲笑しながら祗鎗に対して言った。
「ロクフェルは俺を愛しているのだ。貴様ではなく俺をな」
「馬鹿な!」
「これは本当のことだ。そして俺もまた」
「それは嘘だな」
キリーが彼の言葉を聞いて一言で論破した。
「あいつは彼女を愛してなんかいないさ。あれは嘘に決まってる」
「どうしてそう言えるんだ?」
「勘ってやつさ」
真吾にそ
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