第三十四話 月下の格闘
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「御前には・・・・・・もう何も聞きたくはない」
「フン」
沖の言葉を聞いてまた邪な笑みを浮かべた。
「凡人にはわからぬさ。この俺の考えは」
「本当に世界を滅ぼすつもりなのね、マサト君」
「くどいな。だが何度でも言おう」
彼は前に顔を戻しながらまた言った。
「そうだ」
「そう・・・・・・」
「それこそが冥王計画。俺が世界の王となる為のな」
「マサキ」
「もう聞かないのではなかったのか?」
沖が声をかけてきたのを嘲笑しながらまた顔を向けてきた。
「相変わらずはっきりしない奴だ」
「御前は誰もいない世界の王になるつもりか」
「それがどうした」
「他に誰もいない孤独な世界・・・・・・。それが御前の望む世界なのか」
「何度も言っているだろう。そうだとな」
「では何故彼等を作った」
八卦衆のことを指していた。
「そしてマサトと幽羅帝を。それは何故だ」
「余興の為だと言っただろう」
「美久もか」
「くどいな。だが答えてやろう」
マサキは言った。
「そうだ」
「それは本当に余興なのか!?」
「何!?」
「木原マサキ、御前は孤児だった」
沖は彼の生い立ちについて言及した。
「常に孤独だった。御前は孤独が永遠に続いていいのか」
「・・・・・・・・・」
それには何故か答えようとはしなかった。
「彼等と美久、そして二人の御前を作ったのはその孤独から逃れる為ではなかったのか。そして御前は彼等に救いを求めているのではないのか、どうなのだ」
「下手な推理だな」
マサキはそれも一笑に伏そうとした。
「俺は推理小説は読まないがそれでも下手だとわかるぞ」
「推理ではない」
沖はそれを否定した。
「これは御前の深層心理ではないのか」
「深層心理か。さっきの言葉は訂正しよう」
「どういうことだ」
「御前は下手な推理をしたのではない。耳学問をかじっただけだ」
沖のその分析もまた否定した。
「馬鹿馬鹿しいことだ。では行くぞ、美久」
「え、ええ」
彼は美久を連れて基地を後にした。そして何処かへと出撃していった。
その頃ロンド=ベルは富士の山麓にいた。そしてそこでミケーネ、ハニワ幻人の連合軍と遭遇していた。
「そういやこいつ等もいたんだな」
サンシローが彼等を前にしてぼやく。
「恐竜帝国が滅んでも敵は健在ってことか」
「フン、我々をあのようなトカゲ共と一緒にするな」
ミマシがサンシローのその言葉に突っ込んできた。
「所詮奴等は滅びる運命にあったのだ。だが我等は違う」
「どう違うってんだ!?一度俺に敗れたってのによ」
宙が彼にくってかかった。
「一度負けた奴はそう簡単には這い上がれねえんだよ。それを教えてやらあ」
「教える?貴様がか」
マガルガに乗るククル
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